“処理水”の海洋放出始まる 東京電力新潟本社前では抗議する人の姿も「十分な説明ない」

風評被害への懸念が残る中、福島第一原発にたまる処理水の放出が始まりました。
風評被害への懸念が残る中、福島第一原発にたまる処理水の放出が始まりました。

【東京電力HDALPS処理水対策責任者 松本純一 氏】
「東京電力では本日午前7時45分、福島第一原発の所長により、第2段階(海洋放出)の開始に向けての決定を致しました」

東京電力は海水で薄めた処理水に含まれるトリチウムの濃度が国の規制基準の40分の1未満であることが確認され、気象条件・海象条件が整ったとして、8月24日午後1時ごろに放出を開始しました。

これに先立ち、新潟市中央区の東京電力新潟本社前ではプラカードを掲げ、海洋放出に抗議する人たちの姿が…

【抗議する人】
「漁業関係者への十分な説明がないまま強行する形については強く抗議したい」

【抗議する人】
「あっという間に閣議決定して、どんどんことを進めてしまうやり口には怒りしかない」

風評被害への懸念の声が残る中、香港政府は22日、新潟も含む10都県の水産物を禁輸すると発表。

【花角知事】
「4年前、北京に行って向こうの規制当局と会ったときも“科学的見地から議論するんだ”とおっしゃっていたが、どういうふうに科学的に理解したらいいのか非常に苦しみますよね」

23日、花角知事はこう冷静な議論を呼びかけましたが、中国は24日、日本の水産物の輸入を全面的に禁止すると発表。

国、そして東京電力には国内だけでなく国外に向けても科学的な見地から丁寧に説明していくことが求められています。最終更新日:Thu, 24 Aug 2023 19:03:20 +0900