連日の猛暑、そして水不足の影響で新潟が世界に誇るニシキゴイにも影響が出始めている。養鯉池の水位が低下し、養鯉業者が対応に追われていた。
池の水位低下 コイの品質に影響も…
長岡市山古志地区には、ニシキゴイを養殖するための池が広がっているが、水不足により水位が低下しまった池も。本来であれば、池のふちまで水があるということだが、完全に土が渇いていて、水もかなり少なくなっている。
この現状に、ニシキゴイの生産者からも心配の声が聞かれた。松田養鯉場の伊東大輝さんは「ここずっとしばらく雨が降っていないので、池の水が増えていないのが現状。本来はもうギリギリまで、境目まで来ているのが理想」と話す。
このあたりでは1カ月ほど雨が降らず、さらに気温の高い状況が続いているため、池の水が蒸発して水位が低下。泳げる範囲も狭くなり、ニシキゴイが酸欠状態になることもあると言う。
さらに、“泳ぐ宝石”とも言われるニシキゴイの品質にも影響が出かねない事態に。「コイ同士ぶつかったり、ケガをすると、お客さんに出荷できない」
また、異例の暑さが続き水温も上昇。25度前後がニシキゴイの生息に適した水温だが、30度を上回る日も出ていて「熱中症じゃないが、その温度を超えるとコイにもやっぱりよくない」と言う。
この状況を何とか改善しようと、こちらでは井戸の水をくみ上げ、池に供給。
この日も水温が高かったのか、井戸の水が放流されると、冷たい水で涼むかのようにニシキゴイが集まってくる様子も見られた。
ただ、これ以上、雨の降らない状態が続くと、井戸の水も不足することが懸念されると言う。松田さんは「ずっと連日、雨が降っていない。できたら、ちょっと雨もうまく降ってくれればなと。一日でも早く降ってくれれば」と話した。