【記者リポート】
「立ち入りを制限している看板がいま撤去されました。小岩内地区の避難指示が解除されました」
10月1日午前9時、避難指示が解除されたのは、村上市の小岩内地区です。
去年8月の豪雨で土石流による被害にあった小岩内地区。二次災害の恐れから地区全域に避難指示が継続され、33世帯が仮設住宅に移り住みました。
約1年2カ月かけ、ようやく解除された1日。自宅への引っ越しに向けて、仮設住宅を掃除していたのは松本富雄さんです。
【松本富雄さん】
「基本的に、テレビ・IH・冷蔵庫・クーラーは置いていく。持っていきたい人は、半額以下の値段で持っていってもいいと。うちは全然いらないので」
自宅に被害のなかった松本さんですが、地区全域に避難指示が出されたことで、仮設住宅での暮らしを余儀なくされていました。
【松本富雄さん】
「心の中に最初から、『なんでうちが行かないといけないの』と。でも、みんなでこうして固まっていれば、集会を開くにもいい。『今後のことを』ということでね」
「もう大変だった」と松本さんが振り返ったのは、今年1月の寒波で発生した水道管の凍結被害です。
多くの住宅が断水する中、今年1月から副区長を務める松本さんは、ほかの住民と助け合いながら復旧作業にあたりました。
【松本富雄さん】
「1~2時間くらい。凍結したところが何カ所かあったので、そこを一生懸命、作業したというのは忘れられない。その都度、みんなで協力して乗り越えていかなければならないと思っているので。また、これからどんなことがあるか分からないけど」
避難指示の解除を前に、自宅への荷物運びを進めてきた松本さん。3日、引っ越しの日を迎えることとなりました。
【松本富雄さん】
「心の気持ちが。外を眺めたり、花を眺めたりできるので、その辺は全然違う」
一方、避難指示の出た36世帯のうち、家が全壊した6世帯は他の地域へ移り住むことに。
松本さんは今後もイベントなどで住民のつながりを維持するとともに、安心して暮らせる地区をつくりたいと話します。
【松本富雄さん】
「いつ、どんな災害があるか分からない。どこにいても、これはつきものなので。(去年の)この経験も、またプラスになっていくし、そうしていけば大丈夫かなと思っている」最終更新日:Mon, 02 Oct 2023 18:38:29 +0900