【住民】
「これだけ下がっている。20~30cmぐらい」
【住民】
「外に出たらこういう状況で本当にびっくりした。元日から」
【住民】
「駐車場の平らなところが少し波打って、目の錯覚なのかなと思った。そして、どんどん下がってきて車が前のめりになった」
今回の地震により、新潟市西区や中央区などで見られた液状化。
地盤は通常砂の粒子がかみ合って安定した状態となっていますが、地震が発生し、大きな揺れが生じると、砂の粒子がバラバラになり水に浮いた状態に。
その後、しばらく時間が経つと、砂の粒子が沈み込んで水や泥などが噴き出し、地盤が沈下してしまいます。
これが液状化と呼ばれる現象です。
【記者リポート】
「陥没・隆起しているところが見られます」
【記者リポート】
「液状化でしょうか、歩道に泥が堆積し波打っています」
この液状化という言葉が初めて使われたのは1964年の新潟地震。
信濃川の両岸で地盤沈下が発生し、建物が倒壊したり傾いたりする被害が相次ぎました。
県内ではその後、中越地震や中越沖地震でも液状化が発生。
【中越沖地震で被災した人】
「液状化で地下水があふれて止まらなかった」
東京湾岸の埋め立て地などで液状化による被害が相次いだ東日本大震災をきっかけに北陸地方整備局などが作成したのが液状化のしやすさマップです。
【山中麻央アナウンサー】
「新潟県内各地の液状化しやすさを目視でこのマップで確認することができます。新潟地域をクリックしてみると、新潟市周辺の色が塗られた地図が出てきました。これで液状化のしやすさが判別できます」
今回、液状化が確認されたのは、危険度の高い赤やピンク色の場所が多くなっています。
中でも新潟西郵便局や坂井輪中学校は過去にも液状化が発生していることを示す灰色の網がかかっています。
こちらは新潟市西区で撮影された液状化の瞬間を捉えた映像です。地面が盛り上がり、大きく波打っていることがわかります。
新潟大学災害・復興科学研究所の卜部厚志教授は「新潟市西区は液状化しやすい場所だった」と指摘します。
【新潟大学災害・復興科学研究所 卜部厚志 教授】
「(西区は)砂地盤があり地下水が高いので、(液状化)しやすいところ。特に砂丘の裾野のところに地下水がいつも湧いている。水がたくさんあるということで液状化する。さらに少し傾斜地なので、小さい地滑り的な要素が入って、上から力が落ちてくるというか、砂の塊が動いてくるというような状況で液状化の被害が多発している」
液状化しやすい砂地盤である砂が締め固まっていない。そして、こうした緩い砂の層が地下水に満たされているという3つの条件がそろっていた地域で被害が拡大したということです。最終更新日:Thu, 04 Jan 2024 19:23:36 +0900