新潟市中央区にある開志学園。
放課後、練習に励むボクシング部の中、高い身長で存在感を放っていたのが3年の川村萌斗選手です。
【開志学園3年 川村萌斗 選手】
「自分の努力したことが実ったときとか、練習してきたことが成功したときが一番楽しい」
川村選手はその努力を実らせ、おととし3月の全国選抜大会で初めて日本チャンピオンに。その年の10月の国体でも優勝し、さらに去年…
【川村萌斗 選手】
「選抜・インターハイ・国体と、今季3冠をとることができて、通算5冠を達成することができた」
なんと、県勢で初めて高校ボクシング通算5冠を達成したのです!
【川村萌斗 選手】
「周りの人に恩返しができて、本当にうれしかった」
そのチャンピオンのパンチを受けてみると…
【齋藤正昂アナウンサー】
「左利きの川村選手の左ストレート、僕の腕がもげちゃうんじゃないかというくらい強い」
構えていても体勢を崩しそうになる強烈な左ストレートが一つの武器です。
逆に今度は、川村選手に攻撃しようとしても…
【齋藤正昂アナウンサー】
「(自分のパンチが)当たる気がしないですね。届かない」
拳が体に届かず…。この間合いの取り方が川村選手の強さの秘密です。
【川村萌斗 選手】
「相手によって距離感だったりというのは変わってくる。そういうのは、初めに早くお互い、たぶん探り合う時間があると思うので、それを先につかむというのは意識している」
【仁多見史隆 監督】
「相手に一番当てやすい角度を保ちながら、相手のミスした瞬間を逃さないという隙のない・詰め将棋みたいな感じかなと思う」
その武器を手に入れたきっかけは、悔しい敗戦にありました。
おととしの全国選抜で優勝したあと臨んだインターハイでは課題の防御を突かれ、準々決勝で敗退。
【川村萌斗 選手】
「一度優勝して、その次の大会で優勝できなかったというのは本当に悔しかった」
弱点を克服するためリングを大きく使い、相手との間合いをとるスタイルにシフトしました。
【仁多見史隆 監督】
「やっぱり危ないとかヒヤッとするようなシーンは必ず起きるものだけど、そこら辺を修正してからはほぼない。安心して見ていられる」
競技においてはスキのない川村選手ですが…
【開志学園2年 増田龍杜 選手】
「萌斗さんが後輩のことをいじることもあるし、後輩も萌斗さんをいじるというときがある」
後輩からいじられることもあるほど接しやすい先輩のようです。
【開志学園2年 萱森爽馬 選手】
「アドバイスもみんなに“ここがよかったよ”とかすごく教えてくれて優しい」
5歳のころにボクシングをはじめた川村選手。過去に高校3冠を達成しアトランタオリンピックにも出場した仁多見監督の指導を受けたいと開志学園に進学しました。
【川村萌斗 選手】
「監督は全日本選手権というボクシングで一番大きな大会で優勝したりしていて、そしてオリンピックに出ているので、オリンピック出場をまずは目指したい」
大学への進学を控えたいま、目標とするのはお世話になった監督を超えること!
【川村萌斗 選手】
「オリンピックに出ることができたら優勝しかないと思うので、優勝したいなと思う」
恩師や両親など支えてくれた人に金メダルで恩返しを!若きボクサーが新潟から世界への飛躍を誓います。最終更新日:Mon, 22 Jan 2024 19:11:50 +0900