“新潟濃厚味噌ラーメン”の名店が再出発へ! 窮地を救ったのは米菓会社!?「懐かしい、美味しいラーメンを」

新潟五大ラーメンの一つ、新潟濃厚味噌の人気を支えてきたラーメン店が2023年、民事再生法の適用を申請。そんなラーメン店の窮地を救うべく立ち上がったのが米菓などを製造する会社だった。異業種参入にかける思いとは…

「新潟の味残す」米菓会社が事業承継へ

新潟5大ラーメンの一つ、新潟濃厚味噌ラーメンを提供する「東横」。

1983年に創業し、割りスープのついた濃厚味噌で多くのファンを獲得してきたが、新型コロナウイルスの影響で客足が遠のき、業績が悪化。

約1億4500万円の負債を抱え、2023年、民事再生法の適用を申請していた。

「新潟5大ラーメンの一つの大きなブランド・食文化を残して、次の将来につなげていくことは私たちの使命として大きいのではないか」

こう話すのは、米菓などの製造を行う小千谷市の阿部幸製菓の阿部幸明社長だ。東横の窮地を救うべく立ち上がった。

阿部幸製菓 阿部幸明 社長

阿部幸製菓 阿部幸明 社長

「東横という名前であったり、新潟濃厚味噌ラーメンということだったり、従業員の雇用継続だったり、そのすべての事業を引き受けて再スタートする流れになっている」

東横は3月1日から阿部幸製菓のグループに加わり、再出発することに。

東横をグループに迎え入れるこの阿部幸製菓といえば、2023年、元祖・柿の種を製造してきた長岡市の浪花屋製菓の事業を引き継ぎ話題に!

阿部社長は「同じ柿の種を作って商売させてもらっているということを考えた時にも、私たちが一緒になるべきだ、やるべきだ、引き継ぐべきだという思いは多分誰よりも強いと思って、今回一緒になっている」と事業承継への思いを語る。

ただ、今回は同じ業態の浪花屋製菓とは違い、事業内容が大きく異なる分野への挑戦となるが…「阿部幸製菓が持っていないブランドや、お互いないものを学び合うことによって、成長して協業できる」

互いの強みを生かし、更なる成長を誓う阿部社長が事業再生のキーワードに掲げるのは「原点回帰」だ。

「懐かしい、美味しいラーメン。これだけをしっかり提供する。サービスとかクオリティを含めて原点に立ち返って行きたいなと思っている」

米菓などを製造する阿部幸製菓がラーメン業界にどのような変化をもたらすのか…今後の展開に注目だ。