【記者リポート】
「新潟市西区の中野小屋地区。地震の直後、こちらでは建物が倒壊し、瓦礫の山がありましたが、今は撤去されています。一方、集落を見渡すと、まだブルーシートのかかっている家も多く、修繕が進んでいない様子もみられます」
現在も壊れたままの家屋が多く残されている新潟市西区の中野小屋地区。
【椎谷郁夫さん】
「もう2カ月か、手をつけられないから何していいかもわからないし、そのまま日が流れていった」
中野小屋地区に住む椎谷郁夫さん。妻や息子家族と7人で暮らす自宅は壁が崩れるなどの被害に遭い、地震直後には家族総出で後片付けをする姿が見られました。
【椎谷郁夫さん(1月17日)】
「しょうがない、天災だしね」
地震から2カ月経った家の中を見せてもらうと…
【椎谷郁夫さん】
「戸がもう閉まらない。ほら、全然」
歪んで動かなくなった扉。壁も崩れた状態のままです。
それでも、今も住み続ける理由は、行政の補助などに関する手続きが進まないことにあると言います。
被災から約1カ月後に「大規模半壊」という罹災証明書を受け取った椎谷さん。
その後、市に補助金などの相談を重ね、3月下旬にも面談の予約を入れていますが、今後の見通しはまだ立っていません。
【椎谷郁夫さん】
「見積もりとか写真とか、色んな書類を集めてくださいと言われた。そこではっきりと壊していいですよとか、そういうのが言われるのかどうなのか…」
何とか生活は続けられる環境ですが、再び揺れが来た際には大きな被害につながる恐れもあります。
【椎谷郁夫さん】
「一つ一つやるしかない。黙っていたって直るわけではない。一つ一つ、もう本当に一つ一つ。それしかない」最終更新日:Fri, 01 Mar 2024 19:03:26 +0900