子どもの健やかな成長について国民全体で考えてもらおうと、子ども家庭庁が5月5日から1週間にわたって定め、全国の自治体に呼びかけている「こどもまんなか児童福祉週間」。新潟市ではこの期間を「子どもの権利週間」として、子どもの権利について関心を持ち、理解を深めてもらおうと周知活動などを行っている。子どもが大人に対して主張したい思いとは?様々な子どもの声を聞いた。
新潟市で5月5日から11日まで定められている「子どもの権利週間」。
自分らしく生きたり、社会に参加する、安心して生きるなどの「子どもの権利」について、大人に関心を持ってもらい、理解を深めてもらおうと2022年から周知活動などが行われている。
この子どもの権利週間にあわせ、実際に新潟市で子どもの主張を聞いてみた。
「お小遣いアップを!」 部活・習い事に関する主張も
男子中学生から聞かれたのは、こども家庭庁の調査で9割以上の中学生が所持しているというスマートフォンについて。「自分のスマホが欲しい。スマホは周りのみんな持っているので買ってほしい」
いまや中学生にとって、スマホは必需品となっているようだ。
また、物価高の背景もあり、女子高校生からは「小遣いを増やしてほしい。今は1カ月で5000円だけど、月に6000円とか。ちょっとだけアップとかでもいいから上げてほしい」と切実に訴える意見も。
中学校のテニス部に所属しているという男子生徒は練習日について、こんな主張が。「休みの日とかも練習試合だったり、夜の試合もあるみたいなので、ちょっとそこは減らしてほしい」
女子中学生からは「ピアノを習いたい。学校の先生に将来なりたいので、ピアノを弾けるようになりたい」と将来の夢を叶えるための主張も聞かれた。
大人が決めた制度や親への主張
一方で、大人が決めた制度・考えに対して自らの権利を主張する意見も。
衣替えは6月と10月が一般的となっているが、これに異を唱えた男子高校生は「学校で制服の制度をもう少し緩和してほしい。だんだん気温が上がってきていて、今でも夏服にしてほしい。夏服になるのは6月後半で、それまで長いので夏服に早くしてほしい」と近年の異常気象に対応すべきだと主張した。
親に対しての意見も。
女子中学生は「勉強早くしなさいとか言われると、なんか自分でやろうとしていたのに『やれ』って言われるとやりたくなくなっちゃう」と漏らす。
子どもの主張を聞いた親は…
様々な声が上がるが、日常生活の中で親が子どもの主張を直接聞く機会はそれほど多くはないのかもしれない。
7歳と3歳の男の子を持つ親からは「共働きなので、なかなか一緒に遊んだりする時間が難しいが、休みの時はのびのびと時間をつくってあげたい。普段、なかなか主張を言われることがないので、大事にしていきたい」と、子どもとの対話の機会を増やしたいと話す。
親から子どもへ注文も
一方で、権利を主張する子どもに対して、親にも求めたいことがあるようだ。
「言われてから動くよりも、自分で時計を見ながらとか、言われてから動くような子にはなってもらいたくないので。自分でちゃんと管理ができていれば一切言わないんですけど」
「めっちゃ宿題してほしいのと、お金の無駄遣いをしないでほしい。クレーンゲームでめちゃくちゃお金を使う。全然とれないのにやりまくるから…。妻が子どもたちに貢いでしまっている」
大人は子どもの権利への理解を。子どもは権利を主張する分、自分の行動に責任を持つことが必要と言えそうだ。