観光面でも期待される自動運転バス
2024年2月に弥彦村で導入された自動運転バス「ミコぴょん号」。
バスは車体の前方・後方に搭載したカメラやセンサーなどで路上の障害物を認識して回避するが、万が一に備えてドライバーが1人乗車し、自動から手動運転に切り替えるコントローラーが備え付けられている。
降雪地域での導入は初となり、交通手段としてだけでなく、観光面でも期待が寄せられていた。
手動運転中に電柱の支線に接触
しかし、導入から5カ月が経った6月11日午前9時すぎ、弥彦村矢作の県道で自動運転バスが電柱の支線に接触する事故を起こした。
バスは道路の路肩に停車している車両を回避するため、手動に切り替えて走行していて、操作ミスによって対向車線にはみ出し、反対側の路肩にある電柱の支線に接触。車両右手前方のセンサーが破損したという。
バスに乗客はおらず、オペレーターのみ乗っていたが、ケガはなく、他の車両との接触はなかった。
事故の原因判明するまで運行休止に
弥彦村によると、バスはセンサーが破損したため自動運転ができない状態に。
車両はもう1台あるものの、村は事故の原因が分かるまで全ての路線で運行を休止することを決めた。
村は事故の原因をドライブレコーダーやログ解析によって確認していて、原因が分かり次第、対応策をまとめ、運行再開について関係機関と協議する方針だ。
地域の公共交通機関が衰退していく中、自動運転車両に期待が寄せられる一方で、その安全性についての検証は十分行う必要があると言える。