新潟県内有数の観光地である湯沢町で、新たに「宿泊税」の導入を進める動きが始まっている。宿泊税の導入をめぐっては反対意見が出ている自治体もあるが、湯沢町は2026年度の導入を目指す方針だ。導入の背景には、バブル期に整備した施設の経費がかさんでいる現状があった。
“宿泊税”の導入目指す湯沢町
6月12日に湯沢町で会見を開いた田村正幸町長。
「安定した収入が得られること、および相応の規模が得られること等から、法定外目的税である宿泊税の導入を目指しております」
県内では佐渡市も導入を目指しているこの宿泊税。
地方税の一種で、ホテルなどの宿泊費に上乗せして徴収するもので、自治体がその使い道を決めることができる。
湯沢町ではバブル期に整備した道路や公共施設が更新の時期を迎えるなど経費が年々増加。観光協会にあたる湯沢町観光街づくり機構が町に財源の確保を要望していた。
湯沢町は検討の結果、年間約2億円の税収が見込めるとして宿泊税の導入を目指すことに。
しかし、この宿泊税をめぐり、仙台市では宿泊税が利用者などへのさらなる負担につながるとして白紙撤回を求める事態になっている。
田村町長は「宿泊税の導入によって客数が減少することはない。今の状況ではないと思っている」と説明した。
湯沢町は2026年度の宿泊税導入を目指す考えだ。