原子力災害への対応力を高めようと、新潟県柏崎市で孤立地域の発生を想定した避難訓練が行われました。避難は航空機と船を連動させ、住民も参加しました。
8月24日、柏崎市で行われた原発事故を想定した避難訓練。
原子力災害への対応力を高めようと県が企画し、柏崎市の住民約40人のほか、陸上自衛隊など8つの機関が参加しました。
今年1月に発生した能登半島地震では、石川県で土砂崩れなどにより多くの孤立地域が発生。住民が安全な場所へ避難するまでに時間がかかりました。
この経験を受け…
【記者リポート】
「住民の方々は自衛隊の指示に従いながら、ヘリの場所へと向かっていきます」
今回の訓練は、地震により原子力災害が発生するとともに道路が被害を受け、孤立地域が生じたことを想定。空路・海路を活用し、ヘリコプターと船を乗り継いで避難を試みます。
住民は陸上自衛隊のヘリコプターで柏崎港へと向かうと…
【自衛隊】
「何かあったときには、皆さんに救命胴衣を着ていただきます。チャックを外して、このまま素直に着ていただいていいかと思います」
救命胴衣などの説明を受け、海上自衛隊の船に乗り込みます。
先週、柏崎刈羽原発7号機の再稼働を容認する考えを示した柏崎市の桜井雅浩市長も視察していました。
【柏崎市 桜井雅浩 市長】
「新潟県とも例えば冬場の訓練を重ねてきたし、色んなシチュエーションを想定しなくてはいけない。今回、こういったシチュエーションの中で気付いたことを、またどこかで生かしていかなくてはいけないかなと思う」
その後、船に乗った住民は上越市の直江津港へと移動し避難が完了しました。
【参加した住民】
「思ったよりスムーズに訓練で移動できたなと思う」
【参加した住民】
「船でも避難できることが分かったので、それがとてもためになった」
一方、不安要素も残ります。
【参加した住民】
「規模が大きくなって、避難者が多くなったことを想定したらどうなるんだろうなと」
【参加した住民】
「例えば台風間近とか真冬とか、そういった悪天候時はどうなるのかなと。こういった訓練を回数続けてほしいと思う」
県などは訓練の結果を避難計画に生かす考えです。
最終更新日:Mon, 26 Aug 2024 18:55:24 +0900