全国的な鳥インフルエンザの発生で卵の価格が高騰していますが、新潟県長岡市の老舗洋菓子店では、シュークリームを1個39円で販売する恒例の企画を行っています。店側もお客も、これを一つの“お祭り”と捉え、楽しむ姿がありました。
【松村道子キャスター】
「午前10時の開店まで30分ほどありますが、シュークリームを求める人の長い列ができています。行列はここで終わりではありません。奥の方まで続いています」
長岡市にある老舗洋菓子店にできた行列はまだまだ続き、長岡駅を右手に曲がって、さらに進んだその先に最後尾を知らせる看板が見えてきました。
並んでいる人たちが求めるのは、1個39円のシュークリームです。
【列の先頭に並ぶ人】
「(Q.何時から並んでいる?)8時。めちゃくちゃ安い」
【列に並ぶ人】
「安いし、名物」
シュークリームを39円で販売する『サンキューまつり』は、創業時から続いていて、今年で67回目です。
【美松 松井秀明 社長】
「(シュークリームを)毎日3万3000個作って、卵は一日だいたい1万5000個、毎日、割卵を使っている」
このフェアに今年大きな影響を与えているのが卵の価格です。
卵の平均卸売価格は全国で鳥インフルエンザが発生したことで、1月末にはMサイズで1kgあたり305円に。同じく鳥インフルエンザの影響を受けたおととしに次ぐ高い水準です。
このため、シュークリームに使用する卵の仕入れ値も去年に比べ、1割~2割ほど上昇。
【美松 松井秀明 社長】
「(採算が)非常に厳しいのは間違いないと思う」
それでも長年つきあいのある業者が卵を確保してくれたことで、恒例の企画が今年も2月1日スタートしました。
【美松 松井秀明 社長】
「これは“サンキュー”ということで売り値が決まっている。仕入れ価格は当然上がるので、お祭り気分でやっている」
お祭り気分はお客も同じです。
【お客】
「(Q.何箱購入?)6箱。会社で同じフロアで仕事をしていた人たちに差し上げる」
【お客】
「いま妻も持ってくるので、25箱、250個!孫が8人いるから」
【お客】
「続けてほしい。一つの行事だから。みんな楽しみにして、これだけ並んでいるから」
卵の高騰にも負けず、もはや“行事”となっている39円のシュークリームを中心に笑顔が広がっていました。
最終更新日:Mon, 03 Feb 2025 18:58:08 +0900