

柏崎刈羽原発の再稼働問題をめぐり、新潟県の花角知事が地元同意の判断材料の一つとしている“県民意識調査”が8月に始まります。花角知事は、この調査によって県民の意見集約にめどがつくという考えを示しました。
県は柏崎刈羽原発の再稼働について県民の多様な意見を把握するため、県民意識調査を8月から実施します。
意識調査は県内在住の18歳以上の男女を対象に県内全域の3000人以上に加え、柏崎刈羽原発の半径30km圏内に暮らす6000人以上を無作為に選び、調査票を配布、回答を得るものです。
【花角知事】
「何が不安なのか、どこに期待するものがあるのか、考え方の核心部分を引き出す意識調査になればと思う」
花角知事は7月9日の会見で意識調査の役割についてこう述べたほか、意識調査が終われば県民の意見集約に一定のめどが立つという見方を示しました。
【花角知事】
「区切りをどこかで自分の結論を出すタイミングが来るとは思うが、(県民意識調査は)9月末までにはまとめてもらえると聞いているので、それが終われば大どころは終わる」
一方、6月行われた初めての公聴会については「ウェブ上で、リアルタイムで視聴した」と話しました。
【花角知事】
「色んな声があると感じた。そういう意味では多様な意見を伺いたいという私自身の思いは実現できたと思う」
その上で「若い世代の参加が少なかった」として、県は今後行われる公聴会に向けて、30代以下の公述人を追加で募集しています。
一方、この日の午後、長岡・柏崎エリアの6市町村のトップと花角知事が集まり、刈羽村で開かれたのは…
【花角知事挨拶】
「柏崎刈羽原発の再稼働の問題についても、皆様から率直な今の考えなり聞かせていただけたら」
県民の意見を集約するために県内を5つのブロックに分けて実施している、首長との懇談会です。
今回は早期の再稼働を目指す立地自治体と、避難計画への不安を抱える周辺自治体のトップが顔をそろえ意見を交わしました。
【長岡市 磯田達伸市長】
「住民の意識・意向を把握することが大きな課題となる」
【柏崎市 桜井雅浩市長】
「県全体の意識調査を花角知事はやられようとしているが、課題があると思っている。全国の前例になってしまう」
意見の集約方法一つとっても考えの異なる自治体。これらの考えをどうまとめていくのか、花角知事の判断の時期は刻一刻と迫ってきています。
最終更新日:Thu, 10 Jul 2025 05:00:00 +0900