

新潟県佐渡市の佐渡総合病院が今年度末に放射線治療を終了することについて、市議会が県に財政支援を求める意見書を送ることを決めました。
佐渡市議会で8月1日、議題に上がったのは、佐渡総合病院が今年度末でがん患者などに行う放射線治療を終える方針を示したことについて。
【佐渡市 渡辺竜五 市長】
「佐渡総合病院は大きな経営危機を迎えている」
経営改善に取り組むJA新潟厚生連が運営する佐渡総合病院。
放射線治療を島内で唯一受けられる病院でしたが、人権費などで恒常的な赤字を抱え、今後の設備更新の費用捻出が困難な状態にあるとしています。
【佐渡市議会 近藤和義 市議】
「放射線治療が佐渡で全くできない。そのうち、佐渡市では子どもも産めなくなるみたいな。もう沈んでしまって再起不能になる」
この日、佐渡市議会は離島医療に欠くことができない医療機器の更新への財政支援など、医療提供体制を維持するための支援を求める意見書を県に提出することを決定。
【佐渡市議会 金田淳一 議長】
「離島ということもあり、今ままでのような医療環境を整えていただくことは島民の願いでもあるので、それに向けて努力したい」
【佐渡市 渡辺竜五 市長】
「佐渡で診察をしっかりして、治療自体は新潟に。まずはそこをやりながら、予算の確保に向けて国・県と粘り強く交渉していくことが大事」
地域医療をめぐる環境が厳しさを増す中、離島はさらに難しい状況に立たされています。
最終更新日:Tue, 05 Aug 2025 05:00:00 +0900