

2000年代後半、全国的にブームとなった“米粉”。その米粉が今、再び注目されています。普及拡大に向け、現在開発が進められている新潟県産米粉を使った製麺の現場を取材しました。
■新潟県産の米粉100%!グルテンフリーラーメン開発へ
【県農林水産部食品・流通課 今泉優哉さん】
「100%県産の米粉を使った体に非常に優しいグルテンフリー麺で作る、おいしい新潟ラーメンの開発を目指すプロジェクト」
8月5日、新潟市東区にある食品会社の工場で県が発表したのは、県産コシヒカリを100%使用した米粉ラーメンの開発についてです。
これは2008年から県が展開する『R10プロジェクト』の一環で行われるもので、小麦粉の消費量の10%以上を県産の米粉に置き換え、県産米の消費拡大を図る狙いがあります。
こうした米粉をめぐる取り組みは以前にも。
2008年ごろから全国的に話題となった米粉。県も大々的にPR活動を行い、米粉はパンやスイーツ・餃子など様々な食品に利用され一躍ブームとなりました。
そして、今回は…
【川崎食品 川崎満グループ統括】
「新潟のラーメン業界を、米粉を使ってさらに盛り上げていきたい」
県のほか、食品会社や新潟拉麺共同組合などが連携し、“米粉麺”を使用したグルテンフリーのラーメン開発に取り組みます。
■製造難しい“米粉麺” 5回目の試作は…納得の仕上がりに!
一方、開発にはこんな苦労も。
【川崎食品 川崎貢 工場長】
「米粉麺は乾いてしまうので、すぐ作らないといけない。少し時間を置くと全然できなくなってしまう」
米粉麺は部屋の温度や湿度に左右されやすいほか、通常の麺に含まれるグルテンもないため生地が崩れやすく、現在も適切な製造方法を模索する日々が続いています。
5回目の試作となった今回は…「麺がボロボロで割れてという感じだったが、何とかできた。よかった、本当にほっとした」
納得の仕上がりとなり、関係者も胸をなでおろします。記者も実際に試食してみると…
【記者リポート】
「もちもちとした食感が印象的。噛んだ瞬間にコメの甘い香りがふわっと広がって、とてもおいしいです」
【新潟拉麺共同組合 片山貴宏 理事】
「新潟が誇っている濃厚なラーメンにも合うような麺になると思っている。米粉の麺を使った多彩なメニュー展開というものをできれば」
【川崎食品 川崎満グループ統括】
「日本一のコメどころなので、コメの味がより生きた麺に仕上げていくのが重要」
県は今後、高校生からラーメンのアイデアを募集し、今年12月に県内のラーメン店で米粉麺を使ったラーメンを提供する予定です。
最終更新日:Wed, 06 Aug 2025 05:00:00 +0900