迅速な救助へ!釣り人が海に転落すると“自動でSOS発信” 位置情報の共有も可能に 新潟東港で全国初の実証実験

釣り人などが海に転落した際に自動でSOS信号を発信し、位置情報を知らせるシステムの実証実験が全国で初めて新潟東港で行われました。迅速な救助につながるでしょうか。
NST新潟総合テレビ

釣り人などが海に転落した際に自動でSOS信号を発信し、位置情報を知らせるシステムの実証実験が全国で初めて新潟東港で行われました。迅速な救助につながるでしょうか。

9月9日も多くの人が釣りを楽しんでいた新潟東港。

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【釣り人】
「冬を迎えてクロダイがエサを食べる時期になるので、良いタイミング」

【釣り人】
「涼しくなるので、釣りにとって非常に良いシーズン」

一方で気をつけなければならないのが海への転落事故です。

第九管区海上保安本部によりますと、県内では去年釣りをしていた4人が海に転落し2人が死亡。新潟東港でもおととし2人が死亡する転落事故が発生しています。

万が一、海に落ちた際、迅速な救助につながることが期待されるのが、こちらの小さな機械です。

9日行われた実証実験では、救命胴衣に機械を取り付け海へ。

【齋藤正昂アナウンサー】
「救命胴衣の肩の部分に付いたオレンジ色のセンサーが水を確認すると、その信号が受信機に送信され、携帯電話のインターネット回線を通じてクラウドで送られます。クラウドに送られた情報はパソコンなどの端末で確認することができ、地図上で位置を把握することもできます」

機械のセンサーが海への転落を検知すると自動でSOS信号を発信。GPSも備えられていて、要救助者の位置情報も共有されます。

SOS信号を受ける港湾の管理職員は迅速な救助に動けるほか、監視の負担軽減も期待されます。

実証実験では、信号の発信・受信や位置情報に問題がないかなど確認されました。

【オーシャンソリューションテクノロジー 菅浩二 取締役】
「結構な衝撃があったが、壊れることなくちゃんと作動していたので、あとはアンテナの向きや電波の強弱などの調整をやっていこうと思う」

最新システムに、釣りを楽しむ人や釣り場関係者も期待を寄せています。

【釣り人】
「どんどん技術が発展して、色んな安全対策がとられると、こちらも安心して釣りができる」

【日本釣振興会事務局 吉野生也 次長】
「救助を求めたときに、確実にその位置に救助する方が向かわれるというところが大きなメリット。とにかく安全が確保できるような釣り場にしていきたい。大きな期待がある」

システムの実用化に向け、実証実験は今後、全国の港で行われます。

最終更新日:Tue, 09 Sep 2025 22:00:00 +0900