【高校野球】秋の新潟大会!六日町が新潟明訓に5-3で勝ち今春の雪辱果たす 六日町ナインが「絶対に負けたくなかった」理由

秋の高校野球新潟県大会は19日、3回戦8試合が行われ、ベスト8が出そろった。公立の六日町が昨秋覇者の新潟明訓を5-3で下し、今春の雪辱を果たした。強豪を撃破した六日町ナインにはどうしても負けられない思いがあった。

■「負けられない試合…」その理由とは

「負けられない試合だった」

六日町の小谷主将は試合後に興奮気味に話した。それは、今春の準々決勝で敗れた雪辱でなければ、今年度で退任する監督のためでもない。

「チームにとって安心感を与える存在で精神的支柱」という正二塁手の水澤快成が家庭の事情でこの日、球場に来ることができなかったからだ。

「快成のためにも…」ナインの士気は高かった。相手は、昨秋覇者で今春準々決勝で0-10で敗れた因縁の相手だったが、序盤から六日町打線が明訓先発の細貝を攻め立てる。

■エース岡崎が明訓打線封じる

1回表に2死満塁のピンチをしのぐと、その裏、2死2、3塁の好機に5番小谷が左前適時打を放ち、2点を先制する。勢いは止まらず、2回にも3本の安打を集中させ、2点を追加し、試合の主導権を握った。

エース岡崎は、明訓打線を7回まで3安打無失点に抑える好投を見せるが、8回…その岡崎が明訓打線に捕まる。この回先頭の3番今井に安打を許すと、6番吉岡の適時打と失策で2点を失い、3点差に。なおも2死満塁のピンチを迎えたが、岡崎は冷静だった。「後半に点を取られることは分かっていた。最後まで強気で攻めた」と、9番宮嶋を中飛に抑え、追加点を許さない。

追い上げられてもチーム全体が弱気にならないように鼓舞し続けた小谷主将。最終回、明訓に1点を追加されるも、最後は捕手の小谷が盗塁を刺し、5-3で逃げ切り、4季連続の8強進出を決めるとともに、今春の雪辱を果たせた。そして何よりも、水澤とともに20日の準々決勝に挑めることとなった。

「きょうは泥臭くてもいいから1点差でも何としても勝ちたかった。快成のためにも明日につなげたので、明日は快成とともに全員で戦う」と力強く語った小谷主将。

強豪私学の一角を崩し、次はチーム全員で8強の壁を乗り越える。

(新潟ニュースNST編集部)