

新潟県阿賀野市安田の、酪農の神様がいた町。ここで私を出迎えてくれたのは、想像以上に愛らしい動物たちでした。牛たちのつぶらな瞳、ふにふにの頬、まつげに包まれた表情。そして、この日生まれたばかりの命――。あなたも、一緒にこの“かわいさ”を味わってみませんか。
■ジャージー牛とホルスタイン牛の魅力いっぱい

牛舎で最初に出会ったのは、茶色いジャージー種の牛たち。
白黒模様のホルスタイン種も、大きな体で優しくこちらを見てきて何ともかわいらしい。牛たちの真ん丸な瞳や、ゆっくり首を動かす仕草、全てが思わず撫でてみたくなるかわいらしさ。
そっと手を伸ばせば、頬はふにふにで温かく、まつげもピンと生えていて、まるで大きなぬいぐるみのようだ。
■この日生まれた、小さな命の尊さ

「この子が今日生まれたんです」と神田酪農の神田豊広さんが案内してくれた先には、よちよちと立つ子牛の姿。
まだ足元がおぼつかない様子に、「こんなに大きいの?」と驚きながらも、やわらかな毛並み、つぶらな瞳の愛らしさに胸がきゅんとします。
代理出産だったことや、すぐ隣にはお腹の大きな牛が並んでいるのも、命の現場だから感じられる温度です。
■「やさしさ」を感じる搾乳体験

ひときわ大きなジャージー牛の、やわらかな乳房。
「今はふにゃふにゃですが、これからパンパンに張ります」と神田さんが教えてくれました。
ミルクを出してもらうために脳に指令を与えるための本格的な搾乳前の手動での搾乳です。
搾乳の前後で変わる体の感覚も、不思議と愛おしく思えます。丁寧に根元をしめて、一列ずつ指を下ろしていく。
出てきた牛乳は、どこかぬくもりが伝わってくるようです。
■牛さんの「贈り物」も

とびきり美味しい牛乳からはとびきり美味しいソフトクリームが味わえます。
牛舎に併設されている「みるぱす」では神田酪農の牛乳はもちろん特別な生乳ソフトクリームもいただくことができます。
■人間と酪農、切っても切り離せない関係

牛のかわいらしさには、大きな体とは裏腹なデリケートさや母性、あたたかい眼差しが詰まっています。
普段飲んでいる牛乳や食べるソフトクリームも、あのつぶらな瞳やふにふにのほっぺたの先にある贈り物です。
人間にとって非常に大事な営みである“酪農”。牧場で過ごす数時間が、優しさと共に力強い営みを教えてくれました。
最終更新日:Sun, 12 Oct 2025 09:00:00 +0900