柏崎刈羽原発の再稼働めぐり新潟県知事とUPZ首長が会談 長岡市長からは慎重な意見も「理解広がるにはもう少し時間が」

11月14日、柏崎刈羽原発を視察した新潟県の花角知事。その後、長岡市に移動し、原発から5km~30km圏内のUPZに位置する7つの市と町の首長との意見交換会に臨みました。

11月14日、柏崎刈羽原発を視察した新潟県の花角知事。その後、長岡市に移動し、原発から5km~30km圏内のUPZに位置する7つの市と町の首長との意見交換会に臨みました。

UPZ自治体の首長は今年7月、知事に対し避難計画の実効性向上の取り組み強化や県民意識調査の結果を踏まえた意見交換の場の設置などを求めていて、今回の意見交換会はこの要望を受け行われました。

非公開で行われた会談を終え、出席者は…

【小千谷市 宮崎悦男 市長】
「6市1町で取りまとめた要望書の内容については、しっかりと約束を守っていただきたい旨伝えた」

【見附市 稲田亮 市長】
「複合災害なども含めた避難対策、まだまだ実効性の向上、まだまだ課題があると申し上げさせていただいて、特に雪対策・除雪対策・除雪体制の維持については強く要望させていただいた」

【出雲崎町 仙海直樹 町長】
「津波の際に避難できる一時避難場所や高台がある。そうした避難場所の整備について県からもぜひご指導いただきたい」

【燕市 佐野大輔 市長】
「先日の避難訓練後に東京電力が安全対策についての話もあったので、その周知がまだまだ足りていないのではないかという点も話した」

安全な避難など自治体の状況によって課題を指摘した上で、おおむね知事の判断を尊重すると伝えたという首長が多かった一方で…

【長岡市 磯田達伸 市長】
「県民理解、市民の理解が広がるにはもう少し時間がかかるのではないか、時間をかけるべきではないかということを申し上げた」

県による県民意識調査で「再稼働の条件が整っているか」という問いに対し63%が否定的な回答をし、県全体の数字を上回った長岡市。

磯田達伸市長はこうした結果を踏まえ、再稼働是非の判断はまだ早いとの慎重な意見を伝えたということです。

これらの首長の意見に対し、花角知事からは自身の判断の内容・時期・手法について具体的な言及はなかったといいますが…

【小千谷市 宮崎悦男 市長】
「知事はこれらの発言を重く受け止めるということでおっしゃっていただいた」

大詰めを迎えている再稼働議論。その判断が注目される中、花角知事は11月18日に福島第一原発を視察します。

最終更新日:Fri, 14 Nov 2025 22:00:00 +0900