「力強い経済実現へ」経団連が“原発再稼働”の重要性強調 新潟県知事とも面会し地域振興に意欲「恩返しを」

柏崎刈羽原発の再稼働を容認する考えを表明した新潟県の花角知事が県民の信を問う場として選んだ県議会が12月2日始まるのを前に、1日、経団連のトップが柏崎刈羽原発を視察。花角知事とも面会し、改めて再稼働の必要性を訴えました。

柏崎刈羽原発の再稼働を容認する考えを表明した新潟県の花角知事が県民の信を問う場として選んだ県議会が12月2日始まるのを前に、1日、経団連のトップが柏崎刈羽原発を視察。花角知事とも面会し、改めて再稼働の必要性を訴えました。

1日午前、柏崎刈羽原発を訪れたのは経団連の筒井義信会長などです。

【経団連 筒井義信 会長】
「我が国が力強い経済を実現して行く上で、本発電所の再稼働の意味合いは極めて大きいものであり、花角知事の判断に敬意を表する次第であります」

花角知事が再稼働を容認する考えを表明する中、経団連のトップが改めてその重要性を訴え、再稼働の技術的な準備が整っている6号機を視察。

事故が起きた際に、外から原子炉に注水し、内部を冷やす緊急時対応訓練などを見学しました。

【経団連 筒井義信 会長】
「6号機についても、福島第一原発事故の教訓を踏まえて様々な事態を想定して幾重にも施された設備・対策によって充実した備えがなされていることを実感できた」

こう経済界のトップが太鼓判を押しますが、その安全対策などについては県民の理解が進んでいないことが県民意識調査で明らかになっています。

【経団連 筒井義信 会長】
「(安全対策について県民と)相互の理解を深めていただくことで再稼働を着実なものとしていただきたい」

【東京電力 小早川智明 社長】
「再稼働というのはゴールではなくスタートであると思っているので、しっかりと取り組んでまいりたい」

午後には花角知事のもとを訪れ、再稼働容認の判断に直接、感謝の意を述べた筒井会長。ただ、花角知事からは再稼働をめぐり県民の賛否が割れている現状が伝えられました。

【花角知事】
「正直、この柏崎刈羽原発の再稼働については、大きく肯定的な考えの方と否定的な考えの方は分かれている。身近に(原発が)あることに対する不安感。そこのところはぜひご理解いただきたい。簡単なものではない」

この花角知事の言葉に対し、筒井会長は面会後…

【経団連 筒井義信 会長】
「真摯に受け止めるべきだと思っている。住民一人一人のまさに生活者レベルからの原子力に対する不信・不安、こういうものにしっかり経団連としても耳・目を傾けていかなければならない」

一方、筒井会長は、面会の中で新潟県との経済連携に言及。花角知事も経済的な地域振興への協力を求めました。

【経団連 筒井義信 会長】
「長年にわたって首都圏の産業基盤を支え、また首都圏の人々の暮らしを支えてきていただいた、そういうことのある種のご恩返し」

具体的には首都圏への県産品の紹介や販路の拡大を挙げたほか、県内への工場誘致などを見越した交流も模索していきたいとしています。

日本の経済成長と首都圏の生活の安定を求め、原発再稼働に期待を寄せる経団連の面会を経て12月2日、12月県議会が開会します。

最終更新日:Tue, 02 Dec 2025 05:00:00 +0900