

食料品の値上げが相次いだ2025年…主食となるコメの価格も上がり、食費が家計を圧迫している家庭も多いのではないだろうか。こうした物価高の中、家計の強い味方として注目されているのが、大容量の商品を低価格で販売している業務用スーパーだ。この業務用スーパーの活用術と注意点を新潟県出身の節約アドバイザー・丸山晴美さんに聞いた。
■物価高の中で注目!業務用スーパー

食料品の値上げが年間2万600品目を超え、値上げラッシュの1年となった2025年。中でも『加工食品』や『調味料』『酒類・飲料』の値上げが目立ち、家計に大きな打撃を与えた。
少しでも家計を楽にするためには、上手に“買い物”をすることが重要となる。そこで、新潟県長岡市出身の節約アドバイザー・丸山晴美さんが推奨するのが、『業務用スーパー』の活用だ。
「業者向けのスーパーが業務用スーパーだが、その業務用スーパーの中でも一般の人にも開放しているスーパーがあるので、それが今、物価高の中でかなり注目されている」
■“節約お肉”は買って冷凍を

大容量・低価格が魅力の業務用スーパーで、丸山さんがまず買ってほしいと話すのが『肉』。特に“節約お肉”と呼ばれる鶏むね肉、豚こま肉は業務用で買っても損はしないという。
「冷凍肉は解凍して下味を付けてから冷凍、または1食分に小分け冷凍すると、ムダなく食べられる」と話すように、大容量で購入して小分けにして保存することで、買い物の回数を減らすこともできる。
買い物はできるだけ回数を減らすのが大事。行けば行くほど余計なものを買ってしまう傾向がある。
買い物は週2回程度のプチまとめ買いにとどめるのがポイントだ。
■冷凍野菜は下処理いらず

続いて向かったのは『冷凍野菜』のコーナー。
ほうれん草やインゲン、ブロッコリーなどの野菜は冬になると価格が上がる傾向にあるため、冷凍で代用すると節約できるという。
うれしいのは“価格”だけではない。
「冷凍のものだとカットしてあるので、必要な量をとって加熱調理、味付けしてお弁当に入れたりできる。野菜にありがちな、下ゆでや筋取りといった下処理がいらないのもメリット」
■冷凍食品の注目商品は?

いまや食卓を支える重要な存在となっている冷凍食品の中では、クリスマスなどのイベント時にも活躍する大容量の『ポテト』も人気の商品だ。子どもがいる家庭などは特に重宝できる商品だという。
丸山さんは、「外食自体も高くなってしまって行きにくくなっている。冷凍ポテトを常備しておくだけで、食べたくなった時に揚げたり焼いたりすると、家で手軽に外食気分が味わえる」と話す。
■“必要かもしれない買い”に注意!

そして、値上がりが続くバターやピザ用チーズといった『乳製品』は、業務用を購入し、バターは10g、ピザ用チーズは100g程度に小分け冷凍すると、傷みにくくなり、また必要量が簡単に取り出せるのでムダなく美味しく食べきれる。
また、2025年に6200品目以上が値上がりした『調味料』も業務用で買うとお得になる。料理酒やみりん・醤油・出汁など毎日料理に使うものなら、1.5Lなど大容量を購入しても損はしないという。
ただ、業務用スーパーは見慣れない商品も多く、ついあれもこれも購入してしまいがちになる。そこで、丸山さんは「使い慣れた定番のものを買うのが大切」だと話す。
「業務用スーパーは量も多いので、まとめ買いにとても向いている。どの食材にも言えることだが、業務用を購入する場合は定番かつ、使い慣れた銘柄のものを買うことである。それなら、大容量のものを買っても、家でしっかり使い切ることができ、結果お得になる。注意すべきは、必要“かもしれない”買いはしてはいけない。“これ必要かも”“食べるかも”と思って買ってしまうと、業務用は使い切れなかった…となりかねないので、そういったムダになるリスクを軽減させるためにも、必要なものを必要な分だけ買うことが大切」
2026年は業務用スーパーをうまく活用して、少しでも節約したいところだ。
最終更新日:Mon, 29 Dec 2025 07:00:00 +0900




