チャットGPT 実際に使ってみると…
7月14日、新潟商業高校でチャットGPTについて学んでいたのは、普段からアプリ開発などを行っている生徒たち。真剣な表情で画面を見つめていた。
新潟商業高校
現在、全世界で1億8000万人が利用している｢チャットGPT｣。その出前授業を行ったのは、AI教育を支援するNPO法人「ニュークリエーター・オルグ」だ。
文章の作成は得意だが、会話の内容には間違った情報も含まれること、回答をそのまま使うと著作権を侵害する恐れが出てくることなど、使用するには注意が必要なチャットGPT。
この日、テーマとなったのは｢適切な条件を与えることで、チャットGPTの回答の精度を高めること｣だ。
ある生徒は｢バラードの歌詞を考えて｣と、チャットGPTに問いかけ。｢あなたがいないと星は輝かない｣といった歌詞が出た。
チャットGPTの回答
そこで、生徒は「できたら、イマドキの流行に乗れるような」との条件を加えた。
条件を追加したあとの回答
すると、｢ネオンライト｣などの横文字を使った歌詞が出てきた。これに生徒は「全体的に印象が軽くなった気がする」とその機能に驚いていた。
「宿題には…」主体性ある使い方とは?
一方、情報課の近藤悦章先生は「条件を与えたら、宿題の結果を正確に出してくれた。プログラミング言語なんですけど…」と苦笑いを浮かべながら話した。
チャットGPTに宿題の答えを聞くと、正しい回答が…
宿題の結果も提示してしまうだけに、教師の立場としては「複雑な思いはある」と話していた。
新潟商業高校 情報課 近藤悦章 先生
生徒も「宿題には使ってはいけないなと思う」と使い方の注意点について学んでいた。近藤先生は今後、答えだけでなく自分の考えを書かせるなど、宿題の出し方に工夫が必要だと話す。
また、生徒たちは個人情報の扱いや、AIに頼ることへの危機感も感じたようで、「AIを使いすぎて、自分で考える能力が失われることが課題になってくる。そこに気をつけている」といった意見も聞かれた。
教育でも存在感を示し始める可能性の高いチャットGPT。学習の質を高めるためには、正しく主体性のある使用が必要だ。
