猛暑・水不足で新潟のコメがピンチ… 作柄は平年並みも“一等米比率”低下の見通し「味は変わらない!」

連日の暑さに加え、水不足に悩まされている農家。9月4日に新潟市で開かれた新潟米懇談会でもその影響に関する発言が相次いだ。今年のコメの作柄は新潟県全体で平年並みとなったが、一等米の比率は低下する見込みだ。

猛暑・水不足も… 作柄は「平年並み」

新潟市中央区でJAや県産米を取り扱う卸売り業者などが出席し、開かれた新潟米懇談会。

JA新潟中央会の伊藤能徳会長は冒頭の挨拶で「梅雨明け以降の高温・少雨に続き、8月10日からの台風による異常高温が発生し、一等米比率の低下が避けられない見通しとなっている」と、多くのコメ農家が悩まされた連日の猛暑について触れた。

この猛暑に水不足も加わり、9月1日に三条市で行われた旧JAにいがた南蒲エリアのコメの検査では一等米比率が1割ほどに落ち込んだ。

コメの検査

コメの品質への影響が心配される中、4日に発表された今年のコメの作柄は県全体としては「平年並み」という評価となった。

今後の品質注視も「味には変わりない」

しかし、県の担当者は「猛暑が現在も続いていて、登熟期間の平均気温が30℃を超えるなど観測史上最も高い気温となっている」と、現在も暑さが続いていることを受け、まだ収穫が終わっていないコメの品質にも注視したいとした。

JA新潟中央会の伊藤会長は「経験したことのないような暑さの中で生産者が努力してきた。二等米・三等米であっても、味には変わりないので、その辺を皆さんにお伝えしながら新潟米を提供していきたい」と話した。

今年は猛暑の影響を受け、収穫を前倒しで行っているため、販売時期も早まる見込みだ。