また値上げ… 手作り総菜の価格にも影響
「4月くらいに、結構大量に商品が値上げして、また10月1日から大量に値上げの案内が来ているので、売る側としては心苦しい気持ちもあるし、『またか…』みたいな感じ」
こう話すのは、新潟市西区のスーパーいちまんの高井栄二朗店長だ。
食品の値上げが続く中、10月1日からは料理に不可欠な油の原価が10円~20円ほど上がる。油の価格高騰に悲鳴を上げているのは買い物客だけではない。
スーパーいちまんの店内で作られる総菜にも多くの油が使われていて、その量は1カ月で360L。3年前と比べると、油1Lあたりの価格は2倍近くに上り、1カ月で6万3000円の負担増となっている。
これには高井店長も「電気代が上がって、油代も上がって、経費も上がっている。それでさらに価格を抑えようとなると、なかなか厳しい。本当に心苦しいけど、上げざるを得ない状況になっている」と胸の内を明かす。
帝国データバンクによると、10月だけで食品やワインなど4533品目が値上げされる。相次ぐ値上げで、消費者の意識も変化しているようだ。
この日、買い物に来ていた女性は「買いたいなと思っても我慢したりする。なるべく余計なものは買わない。安いからと飛び付かないようにしている」と話す。
毎月、業者から値上げの連絡が来るという高井店長は「何カ月に一回来る値上げの連絡が止まってほしい」と切実な思いを吐露していた。