暑さに強いコメにも猛暑の影響
今年の夏、猛暑や水不足に悩まされたコメ農家。
コシヒカリの一等米比率は3%と過去最低水準に落ち込んだが、県のブランド米・新之助の一等米比率は97%と高い水準を維持した。
「新之助は一等がとれたので、ホッとはしている」こう話すのは、5年前から新之助を生産している新潟市南区の農家・伊勢亀裕二さんだ。
今年、伊勢亀さんの田んぼでは約80トンの新之助が収穫され、その全てが一等米となった。
1.9mmの編み目から落ちなかったコメだけが一等米となり、名乗ることができる新之助。
粒の大きさはクリアしているものの、5年間新之助を生産してきた伊勢亀さんは「出来はそんなに悪くないと思うが、品質はちょっと私が見ても小粒だと思っている」と話す。
暑さに耐えようと、コメがもみ殻を厚くすることで結果的に米粒が小さくなったという。
さらに、「新之助は胴割れが一番心配なので」とこれ以上、暑さの影響が出ないように伊勢亀さんは収穫を例年より10日ほど早めたが、中には登熟期に暑さが続いたことで内側に亀裂が入ったコメも見られた。
暑さへの耐性を見せた新之助だったが、今年の異常な暑さの影響は避けられなかったようだ。