夏目漱石も愛した味が上越に! 江戸時代から400年続く飴屋さん 14代目女性当主の名前も「髙橋孫左衛門」 NGT48川越紗彩のレトロ旅

NGT48川越紗彩さんが新潟のレトロスポットを巡る企画「エモいとレトロと私。」夏目漱石の作品にも登場!今回は、上越市にある日本一古い飴屋さんをご紹介します。
NGT48川越紗彩さん

NGT48川越紗彩さん

創業400年 江戸時代から続く飴屋さん

創業1624年。上越市の髙橋孫左衛門商店は、江戸時代から400年近く続く日本一古い飴屋さんと言われています。

川越紗彩:
すごいですね。飴がたくさん並んでいる。

髙橋孫左衛門商店 髙橋園子さん:
髙橋孫左衛門商店は、飴の販売を始めて400 年になります。

店内は昔ながらの趣が漂っています。

3代目から「高橋孫左衛門」の名を受け継ぎ、現在は14代目。当主が亡くなると次の当主が髙橋孫左衛門を名乗るんだそうです。

髙橋園子さん:
私が14代目なのですが、先代が亡くなったとき戸籍に二重線が引かれて、もう実名が孫左衛門になっているんです。

300年続く超ロングセラー商品も・・・

「髙橋孫左衛門」という名前とともに、古くから守られてきたお店。店内にはたくさんの飴が並んでいますが、なかでも「翁飴」は販売を始めて300年にもなるロングセラー商品です。

川越紗彩:
300年なんて、ロングロングロングセラーですね。

パッケージの絵にも注目して見てください。

江戸時代の戯作者・十返舎一九が北國街道について書いた紀行文「金草鞋」には、高田の街についても書かれています。街の様子を書いているにも関わらず、高田のページはほぼ髙橋孫左衛門商店について紹介されているんです。

歴史ある飴屋さんで6種類の飴を実食

十返舎一九が愛したという髙橋孫左衛門商店の飴を、川越さんもいただきました。

髙橋孫左衛門商店で販売している飴

①翁飴

まずいただいたのは、先ほど紹介してもらった翁飴です。

300年続くロングセラー商品 翁飴

髙橋園子さん:
翁飴は水飴を寒天で固めた後に乾燥しているんですね。それを熟成させることで何とも言えないもっちり感が出ます。

川越紗彩:
いただきます。モチモチ。お餅みたいな食感ですね。

髙橋園子さん:
飴というと、皆さん飴玉を想像するので食べて驚かれます。

②あられ飴

続いてはあられ飴。なんと、明治時代にはアメリカに輸出されてました。

当初はおかきのあられを目指し、翁飴に色と味を加え「あられ飴」として販売したんだとか。見た目もかわいいあられ飴。ピンクはいちご味。白は翁飴と同じ味です。

③瑠璃飴

続いては瑠璃飴。ようじなどで周りのゴムを取り除いてから食べます。

川越紗彩:
綺麗。そしてぷるぷるでおいしい。割って食べるのも楽しいですね。

ゴムから取り出すとまるで水晶玉のよう

④粟飴

さらに、創業当時は粟で作っていた「粟飴」もいただきました。(現在はもち米で製造)

川越紗彩:キラキラしてますね。

髙橋園子さん:すごく透明感のあるあめになります。

川越紗彩:すごく甘いですね。おいしい。

薬のない時代に喉の薬などとして重宝されていた粟飴。

⑤粟の古代飴

近年の雑穀ブームで粟が手に入りにくくなっているなか、今年、数年ぶりに粟で作った創業当時の粟飴が復刻しました。

粟の古代飴

川越紗彩:
貴重ですね。いただきます。さっきよりも味が濃く感じます。

髙橋園子さん:
粟は雑穀なので、よく言えばコクのある味。悪く言え 雑味の多い味。でも舐めるにはすごく美味しい飴が出来上がりました。

川越紗彩:
すごく美味しいです。どちらもまた違っておいしいですね。

⑥笹飴

最後に紹介するのは「笹飴」。水飴を練ることで空気を含んで白くなっています。

実は夏目漱石の代表作「坊ちゃん」にも出てくるんです。砂糖を一切使っていないので、くっつきやすいのが特徴。そのため、食べ方にも一工夫必要です。

髙橋園子さん:
笹からあめの部分を外したら口の中に入れて、柔らかくなったところで上顎にくっつけて舐めるんです。

舐めながら話してもバレない・・・かも

ジャンケンで決めた!? 女性なのに「孫左衛門」

14代目当主の髙橋園子さんは、髙橋孫左衛門の名前を受け継いでいるので、実名は髙橋孫左衛門さん。髙橋さんによると、今まで女性が「髙橋孫左衛門」の名前を継いだことはなかったといいます。

髙橋園子さん:
主人とジャンケンして決めました。(抵抗はない?)名前を呼ばれるのは病院くらい。面白いですし。

歴代の孫左衛門さんが受け継いできた伝統の味を、味わってみてはいかがでしょうか。

お土産にもピッタリ

【髙橋孫左衛門商店】
住所:新潟県上越市南本町3-7-2
電話:025-524-1188