担当者は「理由が分からない」と話していた。一体なぜ、見附市に訪日客が急増したのか、その理由を探った。
訪日外国人数の伸び率28倍の見附市
新潟県のほぼ真ん中に位置する見附市。金物が有名な燕三条地域と花火が有名な長岡市に挟まれているが、この2つの観光地を抑えて、外国人観光客の伸び率が高まっている。
今年9月に発表された「訪日外国人数伸び率トップ100」
チョコレートの体験型施設ができた北海道当別町などの市や町が上位を占める中、見附市が伸び率28.3倍で第5位という結果に!
街の人に話を聞くと「驚いた」「テレビで見て、うれしいなと思って、メモを書こうと思ったら、『分からない』と市の職員から返事が来たというから残念と思って!」と喜び混じりに話す。
そこで、さっそく見附市役所で理由を尋ねてみた。
担当者まさかの回答「わからない…」
見附市地域経済課の内藤大樹主事は「それが分からないというのが第一のところ…実感も湧かないですし、驚きと戸惑いが大きい」と話す。
そんな中、唯一思い当たるというのが「みつけイングリッシュガーデン」だ。
みつけイングリッシュガーデンが要因?
本格的な英国庭園で四季折々の草花が楽しめる、みつけイングリッシュガーデン。実際に外国人観光客は増えているのか?
公園管理委員の渋谷留美子さんは「増えていると思う。たくさんと言われると分からないが、少し前よりは多くお見かけする」と話す。
新型コロナ禍前に比べると、年間の来場者数は約5万5000人増加していて、特に春のバラの季節はアジア圏の観光客が増えているという。
来場していた人も「英国庭園はイギリスにもあるが、日本ならではのものが必ず外国から来た人には見えると思うので、それを持って帰ってほしい」と話す。
イギリスを代表する園芸コンテストで評価
実はこのイングリッシュガーデン…「イギリスの王立園芸協会が主催するブリテンインブルームの審査会に参加した」と見附市建設課の樅木健太さんは話す。
今年、イギリスを代表する園芸コンテストにイギリス国外から初めて推薦され、6月には審査員が見附を訪問。ボランティアによる手入れが行き届いていている点などが評価されたという。
樅木さんは「市全体に色々な方が来て頂いて、見附市の名産品や自慢のものをその国に持ち帰って、その国で見附市の文化も広まれば」と期待を寄せる。
ニット産業や、長岡市中之島地域との大凧合戦でも有名な見附市。新たにビジネスホテルが誕生するなど受け入れ体制も整い始めている。
はっきりとした理由は分からなかったが、見附の文化が世界から注目されているのは確かなようだ。