インフルエンザ早くも流行
「今年の特徴は異常」今年のインフルエンザついてこう警鐘を鳴らすのは、新潟市中央区にある鈴木内科小児科医院の鈴木紀夫院長だ。
「8月、うちの院では新型コロナが100人くらいでインフルが2人くらい。10月になったら一気に逆転して、10月はインフルが50人くらいで新型コロナが10人くらい」と現状について話す。
例年であれば、年明けに感染のピークを迎えるインフルエンザだが、県内では、すでに11月2日に注意報が発令されている。
県によると、10月30日~11月5日の医療機関1カ所あたりのインフルエンザの報告数は14.24となり、増加傾向にある。
インフル感染拡大のウラに新型コロナ
インフルエンザの感染が拡大する背景には「新型コロナウイルスの存在がある」と鈴木院長は指摘する。
「強いウイルスが流行ると、他のウイルスが流行らない。3年間インフルエンザがなかったのは、新型コロナが占有していたため。新型コロナの感染のピークが8月で、9月にちょっと下がってきて、今度10月になったら、インフルエンザが今年は一気に流行り始めて、10月は完全に逆転している」
ワクチン効果には期限…「追加接種も一つの手」
新型コロナウイルスの感染が落ち着いたタイミングで例年よりも早くインフルエンザの感染が拡大したため、こちらの病院では例年よりも1カ月早く、10月から接種を開始したと言う。
一方で、ワクチンの効果が続くのは5カ月ほど…「問題は5カ月という期限がある。その期限からすると、下手すると3月くらいに現在のA型とは異なるB型が流行った場合に、かかる可能性は拭いきれない。例年よりも二度かかる人が多い可能性は否定できない」
このため、年明けに受験を控えている人などは追加接種をしてもいいと話す。「1月・2月くらいに追加接種をするのも一つの手かなと思っている」
新潟県内では学級閉鎖なども増加しているため、県は基本的な感染対策の徹底を呼びかけている。