真夜中に側溝から”うめき声” そこには体温20度台の男性が…会社員4人が救出の舞台裏語る

2023年10月、新潟県新発田市で側溝に転落し、低体温症で動けなくなっていた70代の男性を救助したとして、会社員の男性4人に感謝状が贈られた。真夜中に男性のうめき声を聞き逃さず、救出に至った経緯を取材した。

会社員4人に感謝状を贈呈

新発田警察署から感謝状が贈られたのは会社員の大谷駿介さん、渡部浩明さん、高野翔斗さん、山際収さんの4人だ。

男性を助けた現場

4人は10月12日午前1時40分ごろ、新発田市島潟地内にあるJR羽越線の線路上で電車線のはりかえ作業をしていたところ、側溝にはまり、低体温症で動けなくなっていた72歳の男性を見つけ、救助した。

真夜中の側溝で…発見のきっかけは“うめき声”

真夜中に、そして人も通らないような場所で男性はどのように発見されたのか。 そのきっかけは男性の“うめき声”だった。

高野翔斗さんは「声が聞こえなかったら、絶対にいるなんて思わないですし、見つけることも出来なかった」と話す。

男性を発見した高野翔斗さん

男性の声を聞き逃さなかった高野さんは、側溝から2mから3mほどの所に倒れていた自転車を発見。不審に思ったことから他の作業員にも声をかけ、その後、男性を見つけた。

男性を助けた現場付近

現場に駆けつけた山際収さんは「頭がはまっていた。2人で足を持って助けて消防を待った。体は濡れていた」と男性を引き上げた経緯を話した。

男性の体温は20度台で低体温症に

前日の夜に家族から行方不明届けが出されていた男性。

男性を助けた側溝

発見当時の体温は20度台で低体温症に陥っていたため、受け答えなどが出来ない状態だったが、すぐに病院に運ばれ、一命をとりとめた。 少しでも発見が遅れれば命を落としていた可能性もあった。

新発田警察署の渡辺寿智署長

新発田警察署の渡辺寿智署長は「チームプレーで高齢者の命を救って頂いたこと本当に感謝申し上げます。誰かを助けるとか思いやりのある行動をとっていただければもっともっと社会がよくなるのではないか思う」と4人の連携プレーを称えた。