液状化で傾いてしまったホテル
地震発生後、液状化の影響で道路に亀裂が入り、泥水が噴き出していた新潟市西区寺尾朝日通。
周囲が液状化していく様子が設置した防犯カメラに記録されていたのはホテル寺尾だ。
「建物全体が傾くとは。地盤がこんなに割れるとは思ってもいなかった。本当に予想外…」
こう漏らしたのは勝島猛代表取締役。
ホテル寺尾は液状化の影響で本館と2つの別館が傾いてしまった。
倒壊などの恐れがないかなどを確認する応急危険度判定の結果は「要注意」の黄色で、新潟市から営業は認められているが、1月4日の営業再開後、宿泊のキャンセルが5件ほどあった。
「お客様に『もっと泊まりたいと思っていたが、建物が傾いて気分が悪くなるので…』と言われた」
館内の床も傾き… 段差や亀裂も
実際に館内を案内してもらうと…
ホテル寺尾 勝島猛 代表取締役:
段差ができていて、こけそうになりますよね
床に加えて、扉も…
ホテル寺尾 勝島猛 代表取締役:
壁に亀裂が入って、喫煙室の扉が開かない
中でも、大きな被害を受けたというのが食堂で、床が傾いてしまっていた。
その傾きを確認するためにビー玉を置いてみると…
ホテル寺尾 勝島猛 代表取締役:
うわ~、転がる、転がる
勢いよく転がっていった。
別館の廊下でも傾きが確認され、勝島代表からも思わず不安の声が漏れた。
「これはどうしよう…ちょっと想像だにできなくなってきた。どうしたらいいですかね…」
宿泊客に快適に利用してもらいたいと思う一方で、建て直すには莫大な費用がかかる。
「このまま続けていこうか、いや新しくしたほうがいいのだろうか。でも翌日になったらまた…、気持ちは揺れる」
これから進んで行く被災地の復旧…被害の全容把握と適切な支援が求められる。