人材不足のタクシー業界… “女性運転手”専用タクシー誕生のワケ「女性に安心して利用を」

人材不足に悩むタクシー業界で新たな取り組みが始まっている。新潟市のタクシー会社が女性に優しいタクシーを目指し、女性運転手専用タクシーの運行を始めた。

“女性に優しい”タクシー誕生!

ピンクのラッピングが施されたかわいらしい車。

これは新潟市中央区のタクシー会社・日の出交通が2月から運行を始めた女性運転手専用車両「まごころタクシー」だ。

まごころタクシー

日の出交通の永島裕人取締役統括部長は「女性が当たり前にタクシードライバーとして働ける環境をつくりたい。女性ならではのデリケートな事情を抱えたお客様にも安心してご利用いただけるタクシーをつくりたい」と、まごころタクシー導入の背景について説明した。

日の出交通 永島裕人 取締役統括部長

「まごころタクシー」は性別を問わず誰でも利用できるが、産婦人科の情報など男性運転手には尋ねにくいことでも気兼ねなく聞けるのが特長だ。

また、配慮されているのはタクシーを利用する女性だけでなく、まごころタクシーは運転席と助手席の間にも特注の防犯パネルが設置されていて運転手も守られている。

運転席と助手席の間にも防犯パネル

実際に運転手として働く2児の母・若木美圭さんは「男性のお客様と1対1になったときに、その方がどうこうというわけではないが、何かあった際、安心面はすごくある」と話す。

タクシー業界 女性も「働きやすい」

また、タクシー運転手は男性の多い業界だが、女性にとっても働きやすい職業だという。

「実際に働いてから、子どもの体調不良でお休みをいただいたことがあるが、連絡した際に『全然気にせずゆっくり休んで大丈夫』と言っていただけたので心強い」

ドライバー 若木美圭さん

2023年12月から働く渡辺由美さんもその働きやすさを実感している。

「個々の作業みたいな感じなので替わりを探さなきゃということもないので、プレッシャーに感じることが少なくなった。働きやすい」

ドライバー 渡辺由美さん

利用する女性にも働く女性にも優しい「まごころタクシー」。

日の出交通は今後、車両を増やし、多くの人に利用してほしいと呼びかけている。