スケボーによる迷惑行為… 壁には傷痕も
新潟駅の新バスターミナルや駅前広場でみられた傷痕。これらは新潟駅前で禁止されているスケートボードによってつけられたものだ。
駅を利用する人は「やめたほうがいいと思う。せっかく(新潟出身の)平野歩夢さんもスケートで活躍しているのに」「新しい新潟駅として活気立てようとして変えていただいている中で一部の人がルールを守らないというのは同じ新潟県民としてちょっと恥ずかしい」と話した。
4月1日はパトカーによる警戒活動や市の委託した業者が新潟駅前広場を見回っていたことからスケートボードによる迷惑行為は見られなかったが、2023年10月にはスケートボードをする若者の姿が…。
(Q.なぜここでやり続ける?)
スケートボーダー(2023年10月):
楽しいから。みんなここでやるのが楽しい
(Q.怖く思ったり、ぶつかられた人もいるが)
それは…そういうのは…駅通路だけ解放するとかでいいんじゃないですか
新潟駅を管轄する新潟警察署によると、スケートボードに関する苦情などを含む通報は2023年、1年間で1472件。
しかし、新潟駅前広場条例に「スケートボード禁止」と明記されていないことから警察官も立ち退きさせられず、あくまで“指導”にとどまっていた。
改正条例施行 悪質な場合には逮捕も
こうした状況に、市議会では「駅の南北がつながった通路もだいぶ傷ついている。これから万代口、万代広場が開通したときに、そこもそういうふうにならないように、ここはしっかり条例を改正すべきだと思う」と条例を改正する動きが本格化。
新潟駅前広場条例に記された禁止行為はこれまで「施設または設備を汚損する恐れのある行為をすること」と抽象的なものだったが、2023年12月に条例を改正。
スケートボードなどを具体的に禁止行為として明記し、4月1日にその改正条例が施行された。
この条例の改正によってスケートボードなどの禁止行為をしている人を見かけた場合、退去を命じることができるようになったほか、悪質な場合には警察が逮捕することも可能になっている。
この条例の改正に駅を利用する人からは「駅は公共の場なので、そういうのを我慢して、ちゃんと守っていくルールだと思う」「せっかくエコスタのところに(スケートボード)パークが新しくできたので、しかるべき場所でやってほしいなと思う。禁止と言われたら禁止で」との声が聞かれた。
リニューアル進む新潟駅 ルール遵守を
一方、市内では、県が整備した有料のスケートパークのほか、西海岸公園の広場や阿賀野川河川敷のふれ合い公園、秋葉区にある雁巻緑地公園などは無料で開放されている。
市の中心部にも楽しめる場所がほしいという声もあるが、こうした希望を叶えるためにはまずはルールを守ることで協力してくれる人たちを増やしていく必要があると言えそうだ。
60年ぶりにリニューアルが進み、新潟の玄関口として県民だけでなく県外からも多くの人が訪れる新潟駅。トラブルなどにならないためにもルールを守った行動が求められる。