利便性向上に期待! 新バスターミナル開業
3月31日に開業した新潟駅の新バスターミナル。
リニューアルした新潟駅の1階部分に新たな乗り場が整備され、朝から多くの乗客が利用した。
バスの乗客も「初めてなので気持ちが高まっている」「本当にあか抜けた感じ。すごく都会になった。発展してほしいと思う」と興奮気味に話した。
新潟駅直下に整備された新バスターミナルは天気に左右されずにバスを待つことができるほか、鉄道との乗り換えがスムーズになるなど利便性の向上が期待される。
初日は「乗り継ぎがすごくやりやすくなった」と話す人がいる一方で、中には「(行き先は?)マリンピア日本海まで…乗り場がわからない」と困惑する人も。
これまで駅の南北に分かれていた2つのターミナルの乗り場が集約され、1番線~18番線までがターミナルに勢揃い。
乗客が係員に乗り場を尋ねる姿も見られた。
困惑していた人も乗り場と1日乗車券を案内され、無事目的地へ。
バス路線もリニューアル 南北の移動が楽に
新ターミナル開業に伴い、バス路線もリニューアル。バスターミナルを経由して駅の南北を直通する路線も誕生した。
江南区の南部営業所と新潟市役所を結ぶ新路線に試乗すると、駅南での乗り換えなしで目的地へ…40分ほどで市役所前停留所に到着した。
乗車した人からも「乗り換えがない。今まで南口から万代口へ歩いていたから楽」と評判も上々の様子。
万代口バスターミナル 最後の日
駅周辺整備事業の目玉として30年以上かけて整備された新バスターミナル。
その開業の一方で、3月30日夜…新ターミナル開業に伴い廃止される万代口バスターミナルが最後の日を迎えていた。
1958年に完成した万代口ターミナル。その特徴は誘導員の笛に合わせてバスがバックで乗り場に入る「スイッチバック」方式だ。
近年では珍しくなったというこの光景にファンは様々な思い出を重ねていた。
小学生の頃から利用していた人は「親と離れるちょっと寂しい場であったり、自分の力で色々な所に行ける楽しさが詰まっていて、すべての番線から楽しみが湧き出てくるような本当に素晴らしい場所だった」と振り返る。
ほかにも「この景色が終わってしまうのも寂しい感じがするが、それも時代だし、見届けられたらいいかなと」と話す人も見られた。
スイッチバック支えた誘導員「名残惜しいけど…」
誘導員や運転手に花束が手渡され、午後11時40分に最後の便が出発し、65年の歴史に幕が下ろされた。
スイッチバックを支えてきた誘導員たちもターミナルとともにその役目を終える。
バスを誘導して15年となる木村雅弘さんは「無事、きょうを迎えられてよかった。名残惜しいというのもあるが、ちょっとホッとした」と口にした。
万代口ターミナルは万代広場の整備に伴い、今後解体される予定だ。
新ターミナルに引き継がれた新潟市のバス交通。
新ターミナルの整備を拠点性向上につなげられるか、新潟の街づくりが一つの転換点を迎えている。