雪が舞い散る魚沼の山奥に、400年以上の歴史を持つ秘湯があります。そこでは、ゆったりと時が流れ、心も体も癒される不思議な体験が待っています。NGT48で温泉ソムリエの大塚七海さんが、栃尾又温泉自在館の魅力に迫ります。
26代目が語る、湯治場の歴史と魅力
「記録が残っているだけで400年。多分もっと前からやっています」
と語るのは、自在館26代目の星さん。その美しい肌は、まるで温泉効果を体現しているかのよう。長い歴史を持つ自在館ですが、その魅力は時代を超えて受け継がれています。
星さんによると、自在館の特徴は長期滞在にあります。
「普通の旅館だと一泊泊まって帰る感じだと思うんですけど、温泉にゆっくり浸かって、大体皆さん1週間とか、ご滞在をして、ゆっくりこう、長く滞在して、体を癒すっていう、自分に休みの時間を取るためのお宿っていう感じですね」
と説明してくれました。
驚くべきことに、中には1ヶ月も滞在する方がいるそうです。現代社会のストレスから離れ、自分と向き合う時間を大切にする。そんな贅沢な体験ができるのが、栃尾又温泉自在館なのです。
囲炉裏で味わう、山の恵み
自在館の魅力は温泉だけではありません。館内に一歩足を踏み入れると、目に飛び込んでくるのが大きな囲炉裏。
ここでは、地元の山の幸を炭火で焼いて味わうことができるのです。
「山のお魚 岩魚をこちらで炭火で焼いて、お客様にお出ししています」
と星さん。大塚七海は
「じゃあもう出来たてを?」
と目を輝かせます。星さんは
「ここで大体2時間くらい時間をかけて、中の水分しっかり飛んで、美味しく召し上がれます」
と、調理の過程を詳しく教えてくれました。
囲炉裏を囲んで、ゆっくりと焼き上がる山の魚を待つ。その時間さえも、自在館での贅沢な体験の一部となります。大塚さんは「食べたかった…」とつぶやき、その場で味わえなかったことを少し残念がっていました。
この囲炉裏での食事体験は、長期滞在の魅力をさらに引き立てます。毎日異なる山の幸を味わいながら、ゆったりと湯治を楽しむ。そんな贅沢な時間を過ごせるのも、自在館ならではの魅力と言えますね。
ラジウム泉で体験する、極上の”ぬる湯”
自在館の温泉は、全国でも珍しいラジウム泉。大塚七海さんが入浴した際の温度は35.7℃と、ほぼ体温と同じ。
「私が今まで、ガタの湯で入ってきた温泉の中で一番ぬるい!」
と驚きの声を上げています。
しかし、このぬるさが自在館の温泉の魅力なのです。大塚さんは
「ずっと入り続けられそう」
と語り、実際に栃尾又温泉の伝統的な入浴法は1〜2時間も湯に浸かることだそうです。
ラジウム泉には、体の免疫力を高める効果があるとされています。大塚さんは
「ラドンという気体を体の中に取り入れることで、自分の体の免疫力を高めるスイッチが入る」
と説明していました。
雪見風呂で味わう、魚沼の冬の絶景
栃尾又温泉自在館の魅力は、温泉だけではありません。冬には、雪見風呂を楽しむことができるのです。大塚さんは
「確かに、ここは特に冬に来たい温泉ですよね。雪を眺めながら、温かい温泉に浸かるっていうのが、なんとも最高なんですよ」
と、その魅力を語っています。
雪が降り積もる景色を眺めながら、体温とほぼ同じ温度の湯に浸かる。そんな贅沢な時間を過ごせるのは、栃尾又温泉自在館ならではの体験です。
さらに、自在館には6つもの温泉を楽しむことができます。大浴場が3つ、貸切風呂が3つあり、それぞれに異なる雰囲気を楽しむことができるのです。
大塚は
「私、大好きになりました。ここだったら、1時間、いや2時間、ずっと入っていたくなる。そんな温泉でした」
と、自在館の魅力にすっかり魅了された様子でした。
栃尾又温泉自在館は、単なる温泉旅館ではありません。400年以上の歴史が紡いできた湯治の文化、ラジウム泉がもたらす健康効果、山の幸を味わう囲炉裏料理、そして魚沼の美しい自然が織りなす、まさに「癒しの聖地」と呼ぶにふさわしい場所なのです。
長期滞在をして自分と向き合う時間を持つもよし、週末を利用して心身をリフレッシュするもよし。あなたなりの「湯治」スタイルを見つけに、栃尾又温泉自在館を訪れてみてはいかがでしょうか。きっと、忘れられない温泉体験が待っているはずです。