物流危機が叫ばれる中、私たちの生活を支えているトラックドライバーたち。その現場では驚きの投資額と知られざる工夫が詰まっていました。上越運送株式会社の小関健司社長に、物流の最前線で起きている変化について話を聞きました。
1台2000万円 トラックへの覚悟の投資
「これが今、国内輸送の約6割から7割を占める車種です」。小関社長が指さしたのは、低床四軸のウィング車と呼ばれるトラック。13トンもの荷物を積載できる大型車両ですが、その価格を聞いて驚きました。なんと1台2000万円。原油高で厳しい経営環境の中でも、この投資は欠かせないと言います。
知られざる緑ナンバーの意味
街中で見かける緑と白、2種類のナンバープレート。この違いには、重要な意味が隠されていました。緑ナンバーは営業用で、顧客から運賃を受け取って荷物を運ぶトラック。一方、白ナンバーは自社の製品を運ぶ自家用トラックです。「職業ドライバーとして、お客様の荷物を安全に運ぶという使命がある」と小関社長は語ります。
2024年 物流の転換点
2024年4月1日から残業時間の上限規制により、年間960時間までに制限され、物流業界は大きな転換点を迎えました。これにより今後「当たり前に翌日届いていた荷物が届かなくなる可能性もある」と小関社長は警鐘を鳴らします。
この課題に対して、宅配ボックスの活用や置き配の推進など、消費者の協力が不可欠だといいます。高速道路で見かける大型トラック。「遅いと思わず、温かい目で見守ってほしい」。私たちの生活を支える物流の最前線で、ドライバーたちは今日も走り続けています。
※この記事は2023年の動画をもとに記事化したものです。