【2025年は昭和100年】昭和の名車に”触れる・乗れる” クラシックカーマニア必見!体験型施設で昭和にタイムスリップ

新潟県のほぼ中央に位置し、“ものづくりのまち”として全国的に有名な三条市。
そこにマニア垂涎の施設があると聞き、取材した。

名車がずらり… 「昭和の歴史を残す場所」

KYOWAクラシックカー&ライフステーション(新潟県三条市)

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今回取材したのが、共和工業が運営している「KYOWAクラシックカー&ライフステーション」(新潟・三条市)。松井さんが施設を案内してくれた。

KYOWAクラシックカー&ライフステーションの松井さん

見た目は会社や工場のように見える建物だが「ここは、昭和全般の歴史を継承して残す場所なんです。見てもらうのが一番早いと思います。」と松井さん。
早速松井さんの案内で建物の奥に進んで行くと、車やオートバイのパンフレットがびっしりと壁を埋め尽くす通路が。

展示室への通路。車やオートバイのパンフレットが壁を埋め尽くす

先へ進むと、外観からは想像できないほどの広い空間に、所狭しと埋め尽くされた車やオートバイの数々。どれも現在では見ることができない貴重なものばかりだ。

戦前・戦後から高度経済成長期までの車が順に並べられ、詳しい解説付きで展示されている。

ナンバープレートでメーカーと年式がわかるようになっている

その時代の高級車だけでなく、オート三輪等の一般的な日常使いの車も数多く、これだけの大衆車が集まっている展示は珍しいという。

昭和8年式 オースチンセブン

昭和40年式 コンテッサ1300デラックス

この施設が”マニア垂涎”な理由。
それは、この施設の最大の特徴“体験型”であるということ。

「どの車も乗ったり、触れられるようになっています。ぜひ乗って、当時の事を感じてもらいたいです。」と松井さん。

展示の車に乗り込んで写真撮影ができるのはもちろんの事、中にはエンジンがかけられる車や、試乗までできるものまである。(※試乗は要問合せ)

この日は、昭和55年式いすゞ117クーペのエンジンをかけさせてもらった。
この車は当時の日本車を代表する傑作で、現在も旧車マニアの間では人気の車なのだとか。

実際に乗り込みエンジンをかけてみると、エンジン音は大きく、今では自動化された機能を手動で行うための装置があるなど、近年の車との違いが良くわかる。

いすゞ117クーペは今でも根強い人気だという

ずらりと並んだこれらの展示品は、実は「社員教育」のために集めたものだという。
1963年に創業した共和工業。主に金型を製造する会社で、車のパーツから家庭用小物の金型など、幅広く製造していた。
社員教育のために工業用機械や自社が関わった車を収集しはじめた結果、集まったものはオートバイ、農機具、家電、雑貨やカメラ、おもちゃなど多岐にわたる。

オートバイの歴史もわかる

収集した資料は、もともと倉庫にしまってあり、社員教育に使う以外は来客時に見せる程度で、一般公開はしていなかった。
しかし、近年の工場移転に伴い工場に空きが出来たため、そこに収集した資料をまとめて収納し、一般公開することになったという。

左上・電気ストーブ 右上・手動の消防ポンプ

「昭和の暮らし」を体感できるKYOWAクラシックカー&ライフステーション。
3階建ての建物を埋め尽くすほどの、膨大かつ貴重な展示資料をじっくりと見るには相当な時間がかかるため、見学時間には余裕を持たせて出かけた方が良さそうだ。

※料金・営業時間は取材時の情報です。