寺の境内に「新潟県最古」の温泉施設 開湯1200年以上“弘法大師の授け湯”伝説

日々の疲れを癒してくれる温泉。
中でも新潟県は、温泉地の数が全国で3番目に多い「温泉大国」となっている。
今回は、新潟県の数ある温泉の中から、全国的にも珍しい寺の境内にある温泉を取材した。

寺の境内に共同浴場 全国的にも珍しい温泉施設

新潟県阿賀野市にある華報寺(けほうじ)。

境内の片隅に共同浴場がある。年季の入った建物が、その歴史の長さを感じさせる。

明治、大正時代には新潟周辺の大地主や役人が訪れ、保養地として脚光を浴びたという。

浴場の中も年季が入っていて、いい雰囲気を醸し出している。

お湯の温度は約38度と低め。
初めての人にはぬるく感じてしまう事もあるが、長くじっくりと浸かる事ができる。
透明でサラサラしたお湯がじんわりと体を温めてくれるこの温泉は、アトピー性皮膚炎に効果があると言われている。

開湯1200年以上 弘法大師の授け湯

この辺りは、開湯1200年以上の歴史がある出湯(でゆ)温泉と呼ばれる温泉地で、「804年に弘法大師が杖を突いた場所からお湯が湧いてきた」という伝説が残っている。

鎌倉時代初期の文献には「新潟県最古の温泉」という記述もあるほど、由緒ある源泉が使われている。

浴場には備え付けの石鹸やシャンプーもなければシャワーもない。だが、入湯料は大人250円とリーズナブル。早朝6時から営業しているので休日の朝活にいかがだろうか。

※料金・営業時間は取材時の情報