「クマが覆い被さり…」新発田市の自宅敷地内で60代男性襲われる 越後湯沢駅近くの温泉街でも宿泊客被害

新潟県内でクマによる人身被害が相次いでいる。新潟県湯沢町では温泉街で男性がクマに襲われケガをしていて、紅葉シーズンを迎える中で観光への影響も懸念されている。また、新発田市でクマに襲われた60代男性がそのときの恐怖について語った。

「人ごとだと思っていた」

11月9日午前7時半前、新発田市向中条にある自宅敷地内で60代男性がクマに襲われた。

クマに襲われた男性

男性は、飼っている猫を探しに外に出たところ、突然、茂みから出てきたクマに襲われたという。

襲われた男性は「自分で転んだが、その上にクマがバサッと。逆に言えば、ここで転んだのがよかったのかなと。このまま逃げていたら後ろから襲われていた気がする」とその当時を振り返る。

男性を襲った体長1mほどのクマは男性が転倒した際に覆い被さり、そのまま逃げたという。男性は左脇腹をツメでひっかかれ、傷を負った。

ツメでひっかかれ負傷

男性は「人ごとだと思っていたらやられた。すぐ後は冗談だろうと思っていたが、だんだん考えてみたら九死に一生を得たというか」と話した。

同じクマかは分からないが、男性が襲われた10分後には200mほど離れた住宅にもクマが出没。窓ガラスには、クマが住宅の中に入ろうとしたのか、クマの足跡などが残されていた。

越後湯沢駅近くの温泉街でも…

この相次ぐクマの出没で懸念されるのが、観光への影響だ。

「今、紅葉シーズンだが、人が来なくなるということで地域経済にも影響が出てくる」北海道・東北地方知事会でこう指摘していた花角知事。

11月8日には、湯沢町の宿泊施設の駐車場で宿泊客の30代男性がクマに襲われ軽傷を負っている。

湯沢町

越後湯沢駅にほど近い温泉街にクマが出没したことで観光客は「今駅の入り口に目撃情報があったと書いてあった。人通りのない所には行かないようにする」と不安を口にしていた。

収束の気配を見せないクマの出没。観光だけでなく、様々な分野への影響が広がっている。