サッカーJ1アルビレックス新潟は11月30日、ホーム最終戦で柏レイソルと対戦しました。この最終戦に、すでに今季での退団が発表されている堀米悠斗選手と高木善朗選手が出場。試合後、報道陣に新潟への思いを語りました。
「またいつか戻ってくる」の真意は?堀米選手の思い
Q.途中出場時に大きな拍手が。どう感じたか?
意外と試合に集中したというか…なんとか1点返したい、1点返せたらちょっと雰囲気変わって追い上げムードにできるかなという、本当にサッカーだけを考えてゲームに入れた。
そこまで感傷に浸る余裕は無かったが30分くらいの出場で楽しむことができたので、今日は本当に会場に来てくれた皆さんの作り出す雰囲気だとかとそういうものをしっかりと味わいながら、アップから含めてしっかり楽しもうというのは自分の中で1つテーマとしてあった。勝てなかったが、個人的にはすごく充実したゲームだったかなと思う。
Q.自身がアルビに残せたと思うものは?
自分の中ではまだまだ1サッカー選手として、数字として結果を残さなきゃいけなかったしできればやはりタイトルも取りたかった。
元々アルビは僕が来たときにはJ1にいて、長くJ1でプレーしていたチームなのでJ1に残し続けるということは最低ラインかなと思っていたが、まずはそこを今年達成できなかったことをやはりすごく申し訳ないという気持ち。でもサポーターを大事にするだとか支えてくれている皆さんに思いを馳せながら想像力を働かせて向き合うと言う所は、なんとか伝わればいいなと思いながら、クラブに対してもチームメイトに対しても向き合って来たので、これからそういった選手がどれだけ出てくるかと言う所がのちのち自分がいたそういうものが残るかどうかというのは分かるんじゃないかなと。今の時点ではそこまで何か残せたとは思っていない。
Q.今季は厳しい声もあったが改めてサポーターの存在とは?
厳しい言葉を言うのも愛情が無いとできないことだし、それだけ情熱を持ってこのチームを自分事として捉えてくれているからこそ、そういった言葉も出てくると思うので、まずはその熱意という部分にしっかりとこちらもリスペクトを持ちながら、対応したいと思っていた。この9年の中で特にゴール裏のサポーターの方とはいろんな話をしてここまで進んで来たという経緯も自分の中ではあるので、そこはしっかりと受け止めながら。ただ、今シーズンは選手があの場で言葉を返すことしかできなかったという所では、チームってどこまでがチームなんだろうと言う部分は正直思っていたので、監督、コーチ含めてチームだと思うし、強化部だったり社長、フロントスタッフ含めてクラブだと思うので、ああいう声はしっかりと皆が自分の耳で聞いてその熱量を感じて受け止めないと、なかなかそのチームの一体感クラブの一体感というのは生み出せないのではないかなと思う。
もっともっと来シーズン以降は、自分事として捉えるアルビに関わる人が増えて欲しいなと。選手だけがあの声を受けるべきでは無いと思うし、そこは1つ出た課題としてサポーターをどう受け止めていくのかというのは来シーズン以降しっかりと生かして欲しい。
Q.セレモニー後にゴール裏でエンブレムを掴むシーンも。堀米選手にとってエンブレムの持つ意味とは?
1番はこのチームはサポーターがあってこそのチームで、地域の皆さんがあってこそのチームなので、そういうところをしっかりと頭に入れてプレーできるかというところ。ただ、新潟でプレーしているだけではないし、新潟を背負って県民のみなさんの、また新潟県にいないけどアルビを応援している皆さんのいろんな思いを背負ってプレーしているということは、もう一度理解してこのチームでプレーして欲しいと思うし、僕はそういう熱い、あたたかいクラブで9年間プレーしてきてとにかく幸せだった。
Q.試合終了後に高木選手と抱き合ったシーンではどんなやりとりをしたか?
言葉はなかった。でも苦しい時代を一緒に乗り越えてきた選手なので、おそらくこの縁は一生続いていくだろうなと。僕もよしくん(高木選手)も今後の事はまだ決まっていないが、またどこかで一緒に仕事ができたらなと心から思える先輩だし、いろんな事を教えてくれた先輩なので。一緒にこのチームを去るというのもなんだかちょっと誇らしい気持ちもあるというか。よしくんも今シーズン苦しい時間が長い中で、チームのために若い選手にアドバイスを送る姿だったり、練習に対してしっかり取り組む姿勢というのを示してくれていたので、そこをお互いリスペクトしあいながらやってきた今シーズンだったのでとりあえずホームで最後、終了のホイッスルを聞けたことは史哉(早川選手)も含めてすごく幸せな空間だったというか。もちろん勝てなかった事は周りのサポーターのみなさんのためには申し訳ない気持ちはあったが、それだけしっかりとクラブと向き合って来たというのは事実だと思う。
Q.またいつか戻ってくるという言葉もあった、その真意は?
まあ家も買っちゃいましたしね(笑)。本当に、もちろんクラブに対してもそうだが、新潟県新潟市の暮らしというか、家族含めて本当に良くしてもらったなと、愛情を注いでもらったなというのを感じるのでなんとかこの恩をまたこの地域、この町に返したいという思いは強くある。でもそこを目標にして次のチームでプレーするのは次のチームに対して失礼だと思うので、しっかりまた自分が選んだ地でその地域を愛しながら、でもまたいつか何かのタイミングで新潟に縁があれば恩返ししたいなという思いはある。
Q.ビッグスワンとはどんな場所?
本当にパワーをくれる場所。苦しいゲームでもなんだか自然とゴールに向かって走れるような。僕はこのチームのサポーターは熱いよりはあったかいというものがよく似合うチームだなと。サッカー界においてはそれが甘いと言われる時もあると思うが僕はそのあったかさが大好きだし、そういうのに甘えない選手というのが必ず出てくるものだとおもうので、またそういう選手が軸になってこの優しさに甘えちゃいけないというのをわかりながら、自分に対して厳しくプロ生活を送れる選手がこのチームに合っていると思うので、そういった後輩達が出てくることを期待しながら、あと1週間何かちょっとでも感じてもらえるように日々の練習に手を抜かずに最後までやりきりたいなと思う。
“新潟のキング”高木選手「これ以上大事な存在はない」
Q.難しい状況の中での途中交代。どんな思いだった?
本当にビッグスワンでのラストゲームだったので、悔いの無いように短い時間だったがやろうと思っていた
Q.実際はどうだった?
短い時間だったが思い切ってプレーできたかなと思う
Q.新潟の地で成長できた部分は?
新潟のサポーターや町の皆さんに支えてもらって、新潟のキングと呼ばれるようになれたことは自分でも嬉しく思うし、またそういう選手が出てきた時に新潟はJ1にあがれるのではないかと思っている
Q.新潟でまず思い出される景色は?
やはりJ2優勝の景色とケガした時に皆さんがスタジアムに掲げてくれた背番号33が本当に自分の中で誇り。
Q.サポーターの存在は?
僕にとってもそうだが、アルビレックス新潟にとってこれ以上大事な存在はないかなと思うので、これからの選手達、フロントスタッフにはサポーターの皆さんを大事にして欲しいなと心から願う。
Q.自身のチャントが聞こえたときはどう感じた?
自分の中でも気に入っているチャントだし、一緒に聞いてた息子もサッカー選手を目指しているので、皆が掲げてくれているユニフォームだったりゲートフラッグだったりを見て自分もそういう選手になりたいと思ってくれたらいいなと思って見ていた。






