【記者リポート】
「新発田市の中心を走る国道から少し入ったところにある、昔ながらのお店。のぼりには『しばた名物もつラーメン』とあります。新発田市民のもつは、普通のもつとは違うんです」
新発田市にある創業55年の「みやむら食堂」。
威勢良く接客するのは、2代目の店主・宮村正春さんです。
【みやむら食堂 宮村正春さん】
Q.店の名物は?
「もつラーメンしかない」
Q.初めて食べた人の反応は?
「『!』という、たまげたような顔をする」
客が驚く理由は…
【みやむら食堂 宮村正春さん】
「これは頭肉。内蔵は一切入っていない。だから、臭みもないし、おいしい」
こちらのもつは内蔵ではなく、ブタの頭肉。
半日以上じっくりと煮込まれていて、醤油ベースのスープにのせれば名物・もつラーメンの完成です。
【記者リポート】
「いただきます。ツルツルとした縮れ麺はもちろんですが、もつがチャーシューとはまた違って、口の中でほろほろとほどけます。しみこんだスープと肉汁がじゅわっと出てきて、とてもおいしいです」
“もつもつ”と呼ばれるもつ丼とのセットを頼む人もいるという大人気のもつ。一方…
【みやむら食堂 宮村正春さん】
Q.どうしてこれを“もつ”という?
「それはねえ…、あの世にいかねば分からない。聞きに行かないと」
Q.誰に?
「先代に。はははは」
呼び名の由来が今では分からなくなるほど、長年愛されてきたもつラーメンと食堂。
【地元の常連】
Q.こちらの店にはいつから?
「今から45年くらい前。大事、気軽に食べられる」
その評判は県外にも広まり、こちらの2人は大阪からの来店。
【大阪から訪れた人】
「あっさりしているけど、だんだん肉の味がスープにも移って、すごくおいしい」
さらに宮村さんが向かったのは、近所への出前の配達です。
【みやむら食堂 宮村正春さん】
「高齢な人だから、歩けない。だから、ここまで来るわけだ」
多い時は一日に数件、出前にも対応しています。
地元を愛し、地元に愛されてきた老舗食堂のラーメン。
【みやむら食堂 宮村正春さん】
「色んな人に愛してほしい。愛してもらって『うまい、うまい』と言ってもらって。それが一番いい薬」最終更新日:Tue, 13 Jun 2023 19:08:59 +0900