家の脱衣場で暴れている１頭のクマ…洗濯機を破壊している様子も分かります。これは関川村の一般住宅で撮影された写真です。
【近 満寿美さん】
「クマが徘徊しているから気をつけてくださいという広報はあったが、まさかここに入ってくるとは思わないので」
こう話すのは、関川村に住む近満寿美さん。クマが家に侵入してきたのは９月１６日の夕方でした。
【近さんの妻・ヤイさん】
「ドカーン・バーンと音がして、なんだろうと孫と私がくるっと向いた途端に、クマと目が合って、そのときギャーと悲鳴を。くるっくるで真っ黒い目をして見ていた」
視線の先にいたのは、体長約１ｍのクマ。玄関の網戸を突き破って家に押し入ってきました。
当時、近さんの家には家族５人がいて、クマは５人がいた部屋の近くを通って洗面所へ。それを見て５人はすぐに２階へ避難したと言います。
一方、侵入してきたクマは…
【近 満寿美さん】
「洗面所の中に１時間半近く閉じこもって、ひと暴れした」
洗濯機や壁紙などに爪痕を残しながら１時間半にわたって籠城し続けました。
【近 満寿美さん】
「ガリガリガリ、バリバリバリ、ガタガタと、もろに聞こえてくるわけ。時間の長いこと…」
３年前にはクマに襲われて７０代の女性が死亡した事故も発生している関川村。この窮地に現場へ駆け付けたのが、クマの捜索にあたっていた猟友会の鈴木紀夫さんでした。
【猟友会 鈴木紀夫さん】
「去年は木の実が豊作だったから子どもがいっぱい生まれた」
鈴木さんの腕には、クマを捕獲する際に引っかかれたキズも…
【猟友会 鈴木紀夫さん】
「洗面所の外にやろうと思ったが、洗濯機の上に乗っかってきて、ちょうどこの辺（目の前）に顔がきて、ちょっと殴り合いになった」
鈴木さんはクマと取っ組みあった末、無事に捕獲し、近くの山に戻したということです。
【近 満寿美さん】
「壊れたものは金で処理できるけど、人間は処理できないので、それだけはよかった」
今回の件を受け、北陸地方整備局はクマ対策として河川敷の藪刈りを行い、クマの早期発見などにつなげる考えです。
県は引き続き、クマに警戒するよう呼びかけています。最終更新日:Fri, 22 Sep 2023 19:08:48 +0900
