いまだ犯人逮捕には至っておらず、警察による捜査が続けられていますが、その後の取材で男性にはお金を巡る複数のトラブルがあったことが分かりました。
【齋藤正昂アナウンサー】
「事件発生からきょうで1週間。犯人はいまだ逃走を続けたまま、周辺には今も規制線が張られています」
6月1日、上越市大貫の自宅駐車場で自動車販売会社・社長中村礼治さん(62)が殺害された事件。犯人が逮捕されないまま1週間が経ちました。
事件があったのは1日の午後7時45分ごろ。
【近隣住民】
「言い争う声が聞こえる」
近隣住民からの通報を受け、警察官が現場に駆けつけると、頭から血を流して横たわる中村さんを発見。その後、死亡が確認されました。
【言い争う声を聞いた人】
「窓を開けていて、大きい声が聞こえてきた。近所でケンカでもしているのかなと」
中村さんの頭頂部にはハンマーのようなもので複数回殴られた傷があり、死因は頭部の打撲による外傷性くも膜下出血と判明。
ハンマーのようなものを持った人物の目撃情報も寄せられていることから、警察は殺人事件として捜査本部を設置しました。
【記者リポート】
「こちら被害者の男性が経営していた会社です。会社入り口には複数の花が供えられてあります」
一体なぜ、中村さんは殺害されたのか?
【中村さんの知人】
「朝の挨拶だけは気さくに、目が合うと『おはようございます』と私たちにしていた。気さくな人」
【中村さんの知人】
「優しげな、親切そうな人だった」
面倒見が良く、人当たりも良かったという中村さん。その一方で、お金をめぐる複数のトラブルを抱えていたと知人は話します。
【中村さんの知人】
「高利貸しもやっていたが、回収ができないということで私には『これ回収できないし、トラブルばっかりだからやめる』ということは4~5年前くらいに言っていた。ただ、親しい人とはまだやっているかも」
【中村さんの知人】
「本人が仕事を終えて帰ってこられた午後9時前後に窓ガラスが1枚割られて、金庫をなくしたというようなことが分かって警察に通報した」
今年4月ごろには、中村さんの自宅の窓ガラスが割られ、金庫が盗まれる事件も発生。
5月中旬には、現場周辺で金目のものがないか尋ね歩く不審な人物がいたという情報もあります。
【近所の人】
「ブランド物のポーチ・鞄がないか、アクセサリー特にネックレスが欲しいと。『ネックレスなんてつけない』と言っても、そこからまだ粘られて」
【近所の人】
「『展示する品物がない』と言うから、『もう主人が亡くなったときにみんな処理したから、お金になるものない』と言って(帰ってもらった)」
普段から現金を100万円ほど持ち歩いていたという中村さん。過去には複数回、車上荒らしに現金の入ったバッグを盗まれる被害にも遭っていました。
そして、事件の数日前には知人とトラブルになっていると明かしていたと言います。
【中村さんの知人】
「『ちょっとトラブルになっていた』というようなことは聞いていた。どんなトラブルなのか、大きなことなのか、小さなことなのかは分からないけど」
捜査関係者への取材で、新たに中村さんの自宅から金目のものが盗まれている可能性があることが分かりました。
犯人の目的は一体なんだったのか…警察は金銭トラブルの可能性も含めて、中村さんの交友関係などを調べて犯人の行方を追っています。最終更新日:Thu, 08 Jun 2023 18:55:11 +0900