“タイヤ交換”後は脱落の危険が…作業するときのポイントは?「ボルトを締める強さは決まっている」

本格的な雪のシーズンを前に済ませておきたい車のタイヤ交換。カー用品店では、寒さが増すとともに、タイヤ交換の依頼が増えています。一方、自分でタイヤ交換をする人もいると思いますが、事故を防ぐため十分な注意が必要です。
本格的な雪のシーズンを前に済ませておきたい車のタイヤ交換。カー用品店では、寒さが増すとともに、タイヤ交換の依頼が増えています。一方、自分でタイヤ交換をする人もいると思いますが、事故を防ぐため十分な注意が必要です。

11月17日朝、新潟市中央区のカー用品店では…

【記者リポート】
「開店と同時に、タイヤ交換の作業が始まりました。2台並べて、スタッフが並行し、手際よく作業を進めていきます」

こちらの店ではこの日一日で18台のタイヤ交換の予約が入っているほか、飛び込みの依頼も想定し、整備スタッフが手際よく交換作業を進めていました。

店によりますと、11月に入ってからタイヤ交換の依頼が徐々に増え、多い時で一日30台の予約が入る日もあるということです。

【客】
「天気予報を見ながらだけど、交換するなら早めのほうがいいと思って。混まないうちに。どうせやらなきゃいけないので」

一方で…

【記者リポート】
「タイヤ交換を自分で行う人もいると思いますが、安全な走行のため作業には注意点があります」

【整備スタッフ】
「この前も脱落事故がありましたから」

11月14日、札幌市で軽自動車の前輪が外れ、歩いていた4歳の女の子に直撃する事故が発生。女の子は意識不明の重体となっています。

事故原因は捜査中ですが、警察の調べで、車とタイヤを固定するナット5個すべてが外れていたことが分かっています。

国土交通省によりますと、車輪の脱落事故は昨年度140件発生していて、このうち半数以上がタイヤ交換をした1カ月以内に事故が発生。

また、車の所有者自身でタイヤを交換したケースも半数を占めるということです。

こちらの店でも、実際に客が自分で交換したタイヤを整備のために見ると、危険な状態であることが少なくないと言います。

【整備スタッフ】
「ボルトが緩んで、脱落の寸前くらいでいらっしゃる方もいる」

では、タイヤの脱落を防ぐため、どのような点に注意が必要なのでしょうか。

こちらはJAFが公開している動画。タイヤを取り付ける際は、まずジャッキアップをした状態でナットを仮締めします。

この時、締める強さが均一になるよう、対角線上のナットをタイヤのがたつきがなくなるまで2~3回に分けて締めます。

その後、車体を降ろし、同じように数回に分け、本締めをしていきます。最後に体重をかける程度の強さで締め付けるのがポイントです。

【整備スタッフ】
「4つや5つのボルトを同じ力で締めるというのが基本。車やメーカーによって、それぞれ(締める強さ)決まっているので、ちゃんと決められたもので締めていただければ、安全に走っていただける」

店では自分で交換する場合、専用の工具を使い、適正な強さでナットを締めるほか、定期的に点検をすることを呼びかけています。

正しいタイヤ交換で安全に冬の備えを進めたいところです。最終更新日:Fri, 17 Nov 2023 18:39:53 +0900