体温は20度台に…うめき声の先に側溝にはまり動けなくなっていた高齢男性の姿 救助した4人に感謝状

10月、新潟県新発田市で側溝に転落し、低体温症で動けなくなっていた70代の男性を救助したとして、会社員の男性4人に感謝状が贈られました。救出劇の裏側を取材しました。
10月、新潟県新発田市で側溝に転落し、低体温症で動けなくなっていた70代の男性を救助したとして、会社員の男性4人に感謝状が贈られました。救出劇の裏側を取材しました。

11月2日、新発田警察署から感謝状が贈られたのは、会社員の大谷駿介さん(29)、渡部浩明さん(43)、高野翔斗さん(23)、山際収さん(56)の4人です。

4人は10月12日午前1時40分ごろ、新発田市島潟地内にあるJR羽越線の線路上で電車線のはり替え作業をしていたところ、側溝にはまり、低体温症で動けなくなっていた72歳の男性を見つけ、救助しました。

【大谷駿介さん】
「人として当たり前のことをしただけなので、ありがたく思う。ありがとうございます」

11日夜に家族から行方不明届けが出されていた男性。発見当時の体温は20度台だったといいます。

【記者リポート】
「男性がはまっていたのは、線路沿いにあるこちらの側溝です。現在も2~3cmほどの水が流れていますが、当時もこれくらいの水位があり、肌寒かったといいます」

【山際収さん】
「2人で足と肩を持って消防を待った。(体は冷たい)もう、半分ぬれていたからね」

もう少し発見が遅れれば命を落としていた可能性もある中、発見に至ったきっかけは男性の「声」でした。

【高野翔斗さん】
「声が聞こえなかったら、絶対にいるなんて思わないし、見つけることもできなかったと思う」

高野さんは初め、側溝から2~3mほどの所に倒れていた自転車を発見。不審に思ったことから他の作業員にも声をかけ、その後、男性を見つけました。

【高野翔斗さん】
「自分が気づいたことで1人の命が救えたのでよかったなと思う」

男性は当初、受け答えなどができない状態でしたが、すぐに病院に運ばれ、一命をとりとめました。

【新発田警察署 渡辺寿智 署長】
「チームプレーで高齢者の命を救っていただいたこと、本当に感謝申し上げます。誰かを助けるとか、思いやりのある行動をとっていただければ、もっともっと社会がよくなるのではないか思う」最終更新日:Thu, 02 Nov 2023 19:22:30 +0900