【山中麻央アナウンサー】
「今にも昇っていきそうな迫力のある昇り龍。来年の干支・辰にちなんで、こちらではスゲ細工で龍を作っています」
妙高市平丸地区の工房では、来年の干支・辰のスゲ細工作りが本格化しています。
こちらが来年の干支をモチーフにした昇り龍。工房では毎年、干支のスゲ細工を作っていますが、少しずつ形を変えて楽しんでもらう工夫をしています。
【平丸スゲ細工保存会 柴野美佐代 理事長】
「爪とひげを変えたので、その分手作業がさらに増えました」
爪やひげなど多くの部品を作ったり、組み立てたりと様々な工程がありますが、ひとつひとつ気持ちのこもった手作業で表情豊かな昇り龍を完成させていきます。
このスゲ細工作りの始まりは1958年に地域の住民がスゲ傘やミノ帽子の材料として使っていたスゲで馬を作り、販売したことがきっかけだと言います。
【平丸スゲ細工保存会 柴野美佐代 理事長】
「素晴らしい技術をなんとしても残したいという思いで」
農作業をしない冬の収入源として盛んとなり最盛期は200人ほどが作っていましたが作り手は年々減少。8年前に保存会が発足し、今年は4人で伝統を守っています。
そして、この昇り龍は形だけでなく色も楽しめるといいます。
【平丸スゲ細工保存会 柴野美佐代 理事長】
「スゲの良さの一つ、緑色ですが、自然に代わっていく自然物劣化と言えない良さですかね。途中経過が楽しいと思う」
だんだんと白くなっていく様子も楽しめるため、正月飾りだけでなく一年中飾って欲しいと話す柴野さん。
来年も明るい気持ちになってほしいという気持ちで昇っていく姿の龍を作っています。
【平丸スゲ細工保存会 柴野美佐代 理事長】
「気持ちが上向くといいことは起きると思う。世の中良いこと悪いことあるが良いことが多いように願っている」
辰のスゲ細工は保存会で注文を受け付けています。最終更新日:Wed, 29 Nov 2023 19:07:33 +0900