連日の猛暑で16頭の乳牛が死ぬ エサ食べず乳量も減少…「気温の低下と牛乳の消費拡大を」【新潟】

新潟県によりますとこの連日の猛暑により、県内では16頭の乳牛が死んでいます。搾乳できる牛乳の量も減少傾向にあり、酪農家はかつてないほど危機的な状況に直面しています。
新潟県によりますとこの連日の猛暑により、県内では16頭の乳牛が死んでいます。搾乳できる牛乳の量も減少傾向にあり、酪農家はかつてないほど危機的な状況に直面しています。

舌を出し、荒々しく呼吸をする乳牛。新潟市西蒲区の牛舎では異変が起きていました。

【北陸酪農業協同組合連合会 藤田毅 代表理事会長】
「この口の開き方とか、ハァハァ言っていますよね、苦しいんですよね。あとお腹の部分、息が荒いんです」

【松村道子キャスター】
「絶えずお腹が上下している」

【北陸酪農業協同組合連合会 藤田毅 代表理事会長】
「牛の体温が38度なのが当たり前なのに、いま全部測ると39度を超えています」

猛暑の影響で通常より体温が1℃高い乳牛。食欲も落ちています。

【松村道子キャスター】
「いま午前11時です。朝、午前7時にあげたエサが今、これくらい残っている」

【北陸酪農業協同組合連合会 藤田毅 代表理事会長】
「やはり食べ切れていないんですよね。もっときれいに食べて(日中は)ゆっくり寝るのが通常」

食べる量が3割減っている上、暑さから体を休めることもできません。

対策として、約40台の換気扇とミストの噴射で対応していますが、牛舎の外の気温が36.2℃なのに対し…

【松村道子キャスター】
「換気扇とミストの下での気温は35.1℃。1℃ほど下がったが、それでも差はわずかです」

わずかな効果であったとしても、乳牛のため欠かせない対策ですが、藤田さんは、8月の電気代が通常の3倍、30万円ほどになると見込んでいます。

輸入飼料の価格も高騰する中、電気代が経営をさらに圧迫しています。

一方で、肝心な牛乳の量は…

【北陸酪農業協同組合連合会 藤田毅 代表理事会長】
「段々この暑さが続くに従って、どんどん乳量が落ちてきてまして、うちの場合3割くらい減になっている」

牛乳の品質に問題はないものの、乳量が減少。藤田さんがいま願うのは、気温の低下と県産牛乳の消費拡大です。

【北陸酪農業協同組合連合会 藤田毅 代表理事会長】
「みんなで、ちゃんと搾ろうという気持ちにも、なれると思いますので、やはり飲んで頂くというのがうちらにとって一番の頑張れるものになる」最終更新日:Wed, 23 Aug 2023 18:42:56 +0900