新潟市消防局から6月9日、感謝状を受け取ったのは、新潟市の建設会社に務める古俣甲太郎さん(31)です。
古俣さんは今年1月、新潟市中央区の歩道上で心肺停止の状態で倒れていた70代の女性に心臓マッサージを行い、女性の命を救いました。
【古俣甲太郎さん】
「自分の力が誰かの役に立って、本当によかった」
仕事では建設現場の監督などを行っている古俣さん。女性の命を救ったその行動とは…
【記者リポート】
「当時は1月ということで、雪が積もっていたといいます。そうした中、建設現場に向かっていたところ、古俣さんは女性が倒れているのを見つけたということです」
いつも通り建設現場へと向かっていた古俣さんは、その近くに倒れている女性を発見。
付き添いの人が必死に女性の名前を呼び、通りがかった人が消防に通報している状態でした。
駆け寄った古俣さんは、すぐに心臓マッサージを開始。
【古俣甲太郎さん】
「ひと目で緊急事態だというのが分かった。一刻を争うと思って、すぐに行動した。全体重をかけて思いっきり、それこそ(胸骨が)折れても命が助かるならというくらいの勢いで行った」
仕事上、救命救急の講習を受けていたという古俣さん。新潟市消防局は、この素早い行動が人命救助につながったと評価します。
【新潟市中央消防署 荒木真二 署長】
「心肺停止になった場合に、いかに早く心臓マッサージをして脳に酸素を贈るかが重要」
消防によりますと、人が心肺停止となってから5分以内に心臓マッサージを行うと蘇生する可能性が高く、5分以上経つとその可能性は一気に低下してしまうため、いかに素早い対応を取るかが重要になるということです。
【新潟市中央消防署 荒木真二 署長】
「なかなか有事の際は、誰もがすぐに行動に移すということは躊躇しがちになると思うが、古俣さんの勇気とその行動力に感謝します」
古俣さんがしばらく心臓マッサージを行うと女性は息を吹き返し、到着した救急車で病院へ。その後、女性は退院し、社会復帰を果たしたということです。
【古俣甲太郎さん】
「自分の行動で誰かの命を救うことができるということを皆さんが理解してくれれば、また、こういったように人を助けることができるのかなと思っている」最終更新日:Fri, 09 Jun 2023 18:47:19 +0900