元日午後4時10分ごろ、石川県能登地方を震源とするマグニチュード7.6の地震が発生。
この地震で、県内では長岡市で震度6弱、新潟市中央区、上越市、三条市、柏崎市、見附市など12市町村で震度5強を観測しました。
【記者リポート】
「新潟県の護国神社です。大きな揺れが発生しました。境内から多くの人が外へと避難しています」
初詣のため、参拝客も多く見られた新潟市の護国神社は混乱。
【記者リポート】
「新潟県柏崎市のスーパーの店内です。酒の瓶などが散乱しています。お正月で家族連れで賑わっていたと思いますが、いま店内には片付けをする店員のみになっています」
柏崎市のスーパーは地震の揺れで商品が棚から落ちて散乱する事態に…
地震の脅威は大きな揺れだけでなく…上越市の関川に設置されている国土交通省の河川カメラの映像には地震発生からわずか20分後に津波が遡上している様子が映し出されていました。
県内は津波警報が発表され、柏崎市鯨波で最大40cm、新潟市と佐渡市鷲崎で最大30cmを観測。
佐渡市では高台に避難する住民や消防車両の姿が見られました。
【住民】
「家の外に出たら津波警報が出たものでちょっと高台のほうに歩いてきました」
【住民】
「今までにない揺れだったので結構パニックになってカバン1つ持って急いで避難してきた」
新潟市でもバスが高台で緊急停車。一方で…
【松村道子キャスター】
「新潟市中央区上所小学校です。地震発生から1時間半ほどが経ちました。すでに多くの方がこちらに避難してきています」
県内各地に避難所が設置され、避難した人たちも不安そうな表情を浮かべます。
【県庁に避難した人】
「なんとも言えないですよね。まさかこんなことになるとは思っていないので」
【県庁に避難した人】
「びっくりして住まいが西区なんですが、そこに行くまでに津波になると悪いと思って県庁に来た」
この地震で交通機関は麻痺。
【記者リポート】
「三条燕インターチェンジです。地震の影響で道路閉鎖中となっていて、通る事ができません。車が引き返していく様子が見受けられます」
県内の高速道路は全面通行止めに。
【飛田厚史アナウンサー】
「地震発生から約1時間が経過しました。すべての路線が運転を見合わせ、駅に人があふれ出している」
JRは新幹線・在来線ともに運転を見合わせ、足止めされた帰省客や観光客の姿が見られました。
【帰省客】
「新潟駅にいた。すごい揺れた。諦めて実家に帰ろうかな…でも明日仕事なんですよ」
【帰省客】
「東京帰ろうと思ったけど、動かないのでまた実家に戻る」
新潟市西区では「液状化」による被害が相次ぎ…
【記者リポート】
「郵便局のすぐ脇、従業員や客が車を停める駐車場だったんですが、アスファルトが大きく陥没していて一面水浸しになっています」
【車の所有者】
「平らなところが少し波打っていて目の錯覚かと思ったが、どんどん下がって車が前のめりになった陥没や隆起する道路が至るところで見られました」
さらに…
【飛田厚史アナウンサー】
「作業小屋が完全に倒れて道路を塞いでいます。近隣にはこうした建物が複数見られるということです」
被害は住宅にも広がり…
【住民】
「言葉が出ないという感じですね。また、4日から仕事も始まるのでそれもどうしようかなっていう感じです」
各地で混乱が広がる中、県は知事をトップとする災害対策本部を設置。
【花角知事】
「被災された方々の救助救命を第一とし、本災害による被害に対して市町村・国・防災関係機関などとしっかり連携し全庁あげて対応に当たっていただきたい」
県内14の市と町に災害救助法を適用。県によりますと、この地震により、4日午後1時現在、県内では34人がケガをしたほか、528棟の建物に被害が出ました。
地震発生から一夜…
上越市茶屋ヶ原付近では土砂崩れが発生し、国道8号線が通行止めに。海岸では津波によって浜茶屋が押し流されていました。
正月三が日で人が集まる神社でも…
【記者リポート】
「こちらの神社には地震の揺れによって崩れた石灯籠や手などを清める手水舎が完全に崩れるなど地震の影響が色濃く残っています」
新潟市西区では多くの被害が顕在化。
【記者リポート】
「電柱が傾いているのが分かります。手前を見て頂くと歩道を塞ぐように塀が倒れています。そして、ガスボンベや灯油タンクも倒れていて非常に危険な状態となっています」
【記者リポート】
「坂井輪中学校すぐ脇の道路は大きくアスファルトが陥没している。地面から水がわき出ているのも分かります」
中学校の校舎内にも被害が及び、建物にも亀裂が見られました。
新潟市や佐渡市で断水・減水が発生し、新潟市では臨時の給水所が設置。
【水くみに来た住民】
「水は出るけど濁っていて使えないので来た」
ライフラインによる影響は水道だけでなく…各地で停電も発生し、新潟市の一部地域でガス漏れも相次ぎました。
本来はUターンラッシュを迎えるはずの新潟駅は翌朝になっても上越新幹線が再開せず。
【記者リポート】
「地震発生を受け、在来線は未だに止まっています。ご覧のように電光掲示板には時刻表示がされておらず、改札はすべて入れない状態となっています」
【帰省客】
「東京まで戻りたかったが、夕方の地震で戻れなくなった。今日朝は大丈夫かと思ってきたが、まだ動いていないのでどうしようか検討中です」
こうした状況で混雑を見せたのが越後湯沢駅です。東京駅までの新幹線が動いていたこともあり、新潟市などから車で送迎に来る人の姿が見られました。
【秋葉区から送迎】
「きょうは午前5時半に自宅を出ました」
【三条市から送迎】
「本当はきのう帰る予定だったが、ダメだったので、きょうはここから帰ると」
そして、上越新幹線は午後2時前に下り線が午後3時半前に上り線が運転を再開しました。
【送迎に来た人】
「なんとか動いてどうしてもきょう帰らないといけないらしかったので新幹線出て良かった」
【帰省客】
「実家が西区の方だったので、怖くて近くの小学校にきのうも夜だけ家族で避難して朝戻ってきました」
一方で、越後線の内野駅から新潟大学前駅間では線路脇の陥没が見られ、4日現在も一部運転を見合わせています。
気象庁は地震発生から1週間ほどは大きな揺れに注意するよう呼びかけています。最終更新日:Thu, 04 Jan 2024 20:11:17 +0900