去年１２月２５日、辺りをきらびやかなクリスマスのネオンが照らし出す中、２６年の歴史に幕を下ろしたのが表参道・新潟館ネスパスです。
１９９７年に新潟の情報発信拠点として東京の表参道にオープンしたネスパス。２００６年のリニューアルを経て、新潟の特産品を販売するコーナーや試食ブースなどを設置し、食のＰＲにも力を入れてきました。
【訪れた人】
「きょうはいっぱい買っちゃった！」
もちろん新潟の食を味わえる飲食店も。
【訪れた人】
「日本酒が好きな方が多い。ここで日本酒の飲み比べができるという話も伺って」
２階には観光センターのほか、Ｕ・Ｉターンを支援する情報センターを設置するなど東京で新潟の魅力を発信し続け、開館以来約１７００万人が訪れるほどの人気に。しかし…
【花角知事】
「残念ながら、建物が老朽化していて建て替えられるということで、１２月で現在の店舗での営業は終了することになります」
そして、１２月２５日に営業最終日を迎えました。
【記者リポート】
「午後１時すぎ、営業最終日の２５日、店内は多くの人でにぎわっています」
新潟の特産品を買い求める人でにぎわう店内。訪れた人たちからは閉館を惜しむ声が多く聞かれました。
【訪れた人】
「最後だと聞いたので。新潟のものが欲しいとこちらに伺っていた」
【訪れた人】
「物を見ているだけで、新潟に行った気分になる。新潟に行けない分を発散する場所」
【訪れた人】
「生まれが新潟だから、懐かしくてちょくちょく来ていた。笹団子を買いに」
従業員も寂しさを感じながらも、最後まで新潟のＰＲを続けていました。
【従業員】
「キリっと切れのいいお酒がお好みでしたらオススメ。この１２月にしぼったばかり。少し冷やして召し上がってください」
【従業員】
「最終日だからということでお立ち寄りくださったお客さんもいらっしゃって、本当にうれしい気持ちになる」
新潟出身ではない従業員も多くいますが、働くうちに新潟の魅力を感じてくれたようです。
【従業員】
「新潟のことを知っていくうちに、本当にいいものがあるんだなと実感した」
その後も途切れることなくお客が訪れますが、午後６時半…ついにその瞬間がやってきました。
【表参道・新潟館ネスパス 田中真佐彦 館長】
「表参道・新潟館ネスパスは２６年間、ここで活動してきましたが、本日をもって営業を終了いたします。本当に皆様ありがとうございました」
セレモニーでは、ネスパスに入るテナントの責任者たちが挨拶。
【ゆのたに 櫻井和一 代表取締役社長】
「このような関係者と皆様の結びつきが、ここネスパス新潟食楽園だと思う」
【新潟食楽園 名古屋妙子 総店長】
「本当に皆様、お客様・スタッフがこの店を育ててくれたと思っている。本当に、本当にありがとうございます」
最終日には約３８００人が訪れたネスパス。多くの人に愛されながら、その２６年の歴史に幕を下ろしました。
【訪れた人】
「１３年くらい通っている。新潟は本当に好きな県で、非常に残念だなと思って最後見届けに来た。自分の青春時代というか、いい時代の思い出しかないので」
【訪れた人】
「おいしいお酒とか教えてもらった。本当にお疲れ様でしたと言いたい。ありがとうございました」
閉館後、従業員たちがあわただしく後片付けを続ける中、こみ上げるのは…
【従業員】
「寂しい」
【従業員】
「なにかやりましょうよ」
【ゆのたに 櫻井和一 代表取締役社長】
「また、楽しいことやろうね」
２６年の間、東京に根をおろし新潟の発信を続けてきたネスパス。働く人、訪れる人が新潟に思いを寄せる空間となっていました。
【表参道・新潟館ネスパス 田中真佐彦 館長】
「今まで表参道でやってきたことを十二分に生かして、そこはやっぱり頑張っていかないと」
ネスパスのたどってきた歴史と想いは今年５月に東京・銀座にオープン予定の「ＴＨＥ ＮＩＩＧＡＴＡ」に引き継がれます。最終更新日:Wed, 10 Jan 2024 19:35:38 +0900
