道路寸断の中…孤立地区を回り診療 “派遣医師”などが語る被災地の今「かなり疲弊している」【新潟】

1月11日午後4時すぎ、新潟県の長岡赤十字病院に帰ってきたのは石川県に派遣されていた医師や看護師など9人です。
1月11日午後4時すぎ、新潟県の長岡赤十字病院に帰ってきたのは石川県に派遣されていた医師や看護師など9人です。

9人は災害派遣医療チーム・DMATと救護班に分かれ、1月6日以降石川県で活動。

【救護班班員】
「救急車が入れない孤立した地区に、高機動車に乗せてもらって巡回診療に行ってきた」

DMATは金沢市の石川中央病院や七尾市の能登総合病院でDMAT活動拠点本部の運営などに携わり、救護班は珠洲市の避難所を回って不足している薬などの配布やケガ・病気の処置にあたったと言います。

【救護班 篠原博彦 医師】
「実際に避難所に行って、皆さんに状態を聞いた。今すぐ安全に昔の生活に戻ることはできないので、いま困っていることに対して、少しでも手が差し伸べられればいいかなという思いで活動していた」

石川県内ではいたるところで道路が寸断されているため、自衛隊の協力を得ながら孤立している地区の避難所を一つ一つ訪問。

【救護班 谷本弘幸 医師】
「現地の方は、何度も速報がなっていたり、余震に遭われたりして、かなり疲弊している印象が強くて…」

長引く避難生活で体力も削られていく中、今後懸念されるのは感染症の拡大です。

【救護班 篠原博彦 医師】
「これから新型コロナとインフルがアウトブレイクするので、重症の方が出てくるかと思う。その辺の注意が必要かなと感じた」

【DMAT 宮島衛 医師】
「病院もかなりひびが入っているところで我々も活動してきたので、まだまだ息の長い支援が必要だと感じた」

日本赤十字社新潟県支部は今後も継続的に医師・看護師を石川に派遣する方針です。最終更新日:Fri, 12 Jan 2024 19:25:08 +0900